東芝の今の状況:経営再建の舵取りと新展開の展望

昔自分が勤務した近くに東芝の工場があった。

小型パソコン リブレット を作っていた。

自分はこのリブレットをずいぶん長く愛用した。

出典

 

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/mobiler/732682.html

 

 

 
今もノートパソコンは東芝だ。

そんな東芝が変わってきた。

 

東芝の今の状況について

東芝は、かつてはテレビや家電製品、携帯電話、パソコンなどの消費者向け製品で知られていた総合電機メーカーである。しかし、不正会計問題や米原発事業の巨額損失などで経営危機に陥り、コンスーマ商品から撤退し、半導体モリー大手のキオクシアホールディングスやパソコン事業のダイナブックなどを売却した。現在は、インフラ事業やデバイス事業などの重工業分野に重点的に事業展開している 。

2021年11月12日、東芝はグループを3つの会社に再編し、インフラ事業とデバイス事業を手掛ける2社を2023年度下期に上場させると発表した。この分割は、社外取締役5人で構成した戦略委員会が評価・検討し、取締役会が全会一致で承認したものである。綱川智社長は、「それぞれの企業価値が顕在化しやすくなること、専門的で俊敏な経営が実現できること、株主の選択肢が増えることなどを分割のメリットとして挙げ、「解体ではなく進化だ」と強調した。

インフラの新会社には再生可能エネルギーや公共インフラ、ビル、ITソリューションなどを移管する。売上高は2021年度計画の2兆0900億円に対し、2023年度に2兆3000億円を見込む。デバイス新会社はパワー半導体、アナログIC、データセンター向けハードディスク、半導体製造装置などを担い、売上高は2021年度の8700億円から2023年度には8800億円を見込む。両社とも設備投資や研究開発費を積極的に計画しており、今後の成長の原資としている。

残る1社は東芝として、POSシステムの東芝テック株を保有するほか、グループの負債やブランドの管理等を手掛けることになるが、詳細は未定である。キオクシアは速やかに現金化するが、テックは「デジタル化に向かって欠くことができない事業」として売却などは決まっていないという。キオクシア売却とは別に、今後2年間で1000億円の株主還元も実施する。

東芝の分割計画に対しては、アナリストら専門家から厳しい声が上がっている。何をもって分割が良いと判断したのか、明確な説明があまりなされていないと疑問を呈する者や、アクティビストの言う企業価値の向上という大義名分に屈した印象が否めず、傍目には解体させられたように見えると話す者もいる。また、バラバラにした結果、外資に買収されてしまう可能性もあるのではないかと懸念する者もいる。一方で、東芝は「すべてのステークホルダーにとって今回の決断が最善だと信じている」として、新たな企業文化の下で成長するチャンスになると理解を求めている。

東芝の今後の動向は、株主や顧客、従業員、国や社会などにとって重要な影響を及ぼす可能性がある。分割によって、それぞれの事業が競争力を高められるかどうか、また、東芝としてのアイデンティティやブランドが維持・発展できるかどうかは、今後の経営戦略や実行力にかかっていると言えるだろう。