統一教会

統一教会とは、韓国の文鮮明によって1954年に創設された新興宗教で、現在は世界平和統一家庭連合という名称を使っています。

統一教会の主な教えは、「統一原理」と呼ばれる体系的な思想で、キリスト教をベースとしながら、文鮮明がメシアであり、人々に「祝福」を与えるというものです。

統一原理によると、神は創造の目的として「真の愛」を持ち、人間は神の子女として「真の家庭」を築くことが求められます。

しかし、最初の人間であるアダムとイブが堕落し、サタンの支配下に入ってしまったために、人類は罪深い歴史を歩むことになりました。

神はこの悲劇を回復するために、歴史的な救済計画を展開し、イエス・キリストをメシアとして遣わしました。

しかし、イエスは十字架にかけられてしまい、肉体的な救済は果たせませんでした。そのため、イエスの再臨が必要となり、文鮮明がその役割を担うことになりました。

文鮮明は1945年にイエスから啓示を受けてメシアの使命を認識し、1950年に韓国戦争で北朝鮮から脱出した後、ソウルで布教活動を始めました。

1954年に世界基督教統一神霊協会(旧統一教会)を設立し、1960年に韓鶴子と「祝福」の儀式で結婚しました。文鮮明夫妻は「真の父母」と呼ばれ、彼らから「祝福」を受けた夫婦は「真の家庭」を形成することができます。

「祝福」は血統転換と呼ばれる過程で行われ、サタンの血統から神の血統に変えられることで罪から解放されます。

文鮮明は1960年代から海外布教に力を入れ、1970年代には日本やアメリカなどで大規模な合同結婚式や集会を開催しました。

また、多数の関連団体や事業体を通じて政治・社会・文化・メディア・教育・福祉など様々な分野で活動しました。

特に日本では霊感商法反日思想などで社会問題化しましたが、自由民主党国際勝共連合など保守政治家や団体とも密接な関係を築きました。

文鮮明は2012年に死去しましたが、「真の父母」の地位は韓鶴子が継承しました。

統一教会は現在も世界各地で布教活動や社会貢献活動を続けています