軽自動車の高速道路120km/h巡航は可能？【メリット・デメリット】

軽自動車の高速道路120km/h巡航について

2020年9月、新東名高速と東北道の一部区間で、最高速度制限が120km/hに引き上げられた。今後、120km/hが適用される区間はさらに拡大される計画だ。

この120km/h時代の到来により、軽自動車の高速道路での走行にも変化が求められる。軽自動車は、普通車に比べて排気量や馬力が小さいため、120km/h巡航が安全にできるのか、疑問視する声もある。

軽自動車の高速道路走行性能は、近年大きく向上している。2000年10月までは軽自動車の最高速制限は80km/hだったが、2000年11月に100km/hに引き上げられて以降、エンジンの排気量や出力、トランスミッションの性能が向上し、高速道路での走行もより快適で安定したものになっている。

特に、ターボエンジンを搭載した軽自動車は、120km/h巡航も余裕でこなせる。例えば、スズキ「ワゴンR」のターボモデルの場合、120km/h巡航時のエンジン回転数は約3,500rpm程度で、エンジンの負担は比較的少ない。

また、CVT（無段変速機）を採用した軽自動車は、エンジン回転数を一定に保つため、高速道路での走行がより安定する。

2. 軽自動車の高速道路120km/h巡航のメリット・デメリット

軽自動車の高速道路120km/h巡航には、以下のメリットとデメリットがある。

メリット

デメリット

3. 軽自動車の高速道路120km/h巡航の注意点

軽自動車で高速道路を120km/hで走行する際には、以下の点に注意する必要がある。

軽自動車は、普通車に比べて排気量が小さいため、高速道路での走行は燃費が悪化する。高速道路を走行する際は、燃費向上のために、アイドリングストップ機能を使う、エアコンの使用を控える、車間距離を十分に取るなどの対策を心がけよう。

軽自動車は、普通車に比べてエンジンやブレーキの性能が劣る。高速道路での走行では、エンジンやブレーキの負担が大きくなるため、無理な運転は避けよう。

軽自動車は、普通車に比べて車高が高いため、横風の影響を受けやすい。高速道路を走行する際は、横風に煽られないように注意しよう。

ちなみにその東北道の120km/h制限区間は、以下の2区間です。

いずれの区間も、見通しが良く、カーブや高低差が少ない、高速道路の基本性能を備えた区間です。また、両区間とも、交通量が比較的多いことから、120km/h巡航による渋滞解消の効果が期待されています。

なお、東北自動車道の岩槻IC～佐野藤岡IC間は、2022年10月12日に120km/h制限が引き上げられました。

実際120km/h巡航可能なモデル

2023年12月現在、軽自動車の120km/h巡航が可能な機種は、以下のとおりと思われます。

ターボエンジンを搭載した車種
- スズキ「ワゴンR」「スペーシア」「ハスラー」
- ダイハツ「タント」「ムーヴ」「ミライース」
- 日産「デイズ」「ルークス」
- 三菱「ekワゴン」「ekクロス」
自然吸気エンジンを搭載した車種
- スズキ「スペーシアカスタム」
- ダイハツ「タントカスタム」「ムーヴカスタム」
- 日産「デイズルークス」
- 三菱「ekクロススペース」