リチウム空気電池、リチウムイオン電池より軽量で長持ち

リチウムイオンより軽いリチウム空気電池について

 

リチウム空気電池とは

リチウム空気電池は、金属リチウムを負極、空気中の酸素を正極とする二次電池である。リチウムイオン電池に比べて理論上のエネルギー密度が非常に高く、軽量かつ大容量の電池として期待されている。

リチウム空気電池の仕組み

リチウム空気電池の充電時、負極の金属リチウムが酸素と反応して過酸化リチウム(Li2O2)を生成させる。放電時、過酸化リチウムが分解して酸素とリチウムイオンを放出する。

リチウム空気電池のメリット

  • 理論上のエネルギー密度が非常に高い
  • 軽量かつ大容量
  • リチウムイオン電池に比べて安価に製造可能

リチウム空気電池のデメリット

  • 安全性の問題
  • サイクル寿命が短い

リチウム空気電池の安全性の問題

リチウム空気電池は、負極の金属リチウムが空気中の酸素と反応することで発熱する。この発熱が制御できなくなると、発火や爆発の恐れがある。

リチウム空気電池のサイクル寿命が短い理由

リチウム空気電池のサイクル寿命が短い理由は、主に以下の2つが挙げられる。

  • 負極の金属リチウムが酸化劣化する
  • 正極の電解質が劣化する

リチウム空気電池の課題と解決策

リチウム空気電池の課題である安全性とサイクル寿命の短さは、以下のような解決策が研究されている。

  • 安全性
    • 負極の金属リチウムを保護する層を付加する
    • 電解質を改良して発熱を抑える
  • サイクル寿命
    • 負極の金属リチウムの劣化を抑える材料を開発する
    • 正極の電解質の劣化を抑える材料を開発する

リチウム空気電池の将来性

リチウム空気電池は、理論上のエネルギー密度が非常に高いことから、電気自動車やドローンなどの次世代エネルギー源として期待されている。しかし、安全性とサイクル寿命の短さという課題を解決しなければ、実用化は難しい。

近年では、これらの課題を解決するための研究が活発に行われており、実用化に向けた進展が期待されている。

リチウム空気電池の応用分野

リチウム空気電池は、以下の分野への応用が期待されている。

  • 電気自動車
    • 電気自動車の航続距離を延ばすために、リチウム空気電池の採用が検討されている。
  • ドローン
    • ドローンの飛行時間を延ばすために、リチウム空気電池の採用が検討されている。
  • 携帯機器
  • 蓄電システム

リチウム空気電池の将来展望

リチウム空気電池は、まだ研究段階にあるが、理論上のエネルギー密度の高さや軽量性から、次世代電池として大きな期待が寄せられている。安全性とサイクル寿命の課題が解決されれば、電気自動車やドローンなどの次世代エネルギー源として、広く普及する可能性が高い。