政府助成金 パート厚生年金加入の条件と注意点

政府助成金 パート厚生年金加入について

 

今日は政府助成金の話題を取り上げたいと思います。政府助成金とは、国や地方自治体が特定の目的や条件に合致する事業者や個人に対して、無償で経済的な支援を行う制度のことです。政府助成金には様々な種類がありますが、今回はパート厚生年金加入に関するものについて説明します。


パート厚生年金とは、パートタイムやアルバイトなどの非正規雇用の労働者が、厚生年金に加入することができる制度です。パート厚生年金に加入すると、老齢基礎年金や老齢厚生年金などの年金受給額が増えるだけでなく、障害基礎年金や遺族基礎年金などの保障も受けられるようになります。また、パート厚生年金に加入することで、健康保険や雇用保険などの社会保険にも加入できる場合があります。

しかし、パート厚生年金に加入するためには、一定の要件を満たす必要があります。具体的には、以下の3つの条件をクリアする必要があります。

- 週20時間以上働くこと
- 1か月以上継続して働くこと
- 年収が137万円以上であること

これらの条件を満たすパート労働者は、原則として厚生年金に加入しなければなりません。しかし、実際には、パート労働者の約7割が厚生年金に加入していません。その理由としては、以下のようなものが挙げられます。

- 厚生年金の掛け金が高くて負担が重いと感じること
- 厚生年金のメリットが分からないこと
- 厚生年金に加入する手続きが面倒だと感じること
- 厚生年金に加入することで雇用主から不利益を受けることを恐れること

これらの理由から、パート労働者の多くが厚生年金に加入しないままでいます。しかし、これは非常に危険な状況です。なぜなら、厚生年金に加入しないことで、将来的に受け取れる年金額が減少したり、社会保障制度から取り残されたりする可能性が高まるからです。

そこで、政府はパート労働者の厚生年金加入率を向上させるために、政府助成金を活用する方策を打ち出しました。具体的には、以下の2つの制度を導入しました。

- パート厚生年金加入促進助成金
- パート厚生年金等給付促進助成金

これらの制度では、パート労働者が厚生年金に加入した場合や既に加入している場合に、国から一定額の助成金が支給されます。この助成金は、雇用主やパート労働者が受け取ることができます。助成金の額や支給条件は、以下のようになっています。

- パート厚生年金加入促進助成金
  - 雇用主がパート労働者を厚生年金に加入させた場合に、1人あたり月額1万円(最大12か月間)の助成金が支給される。
  - パート労働者が自ら厚生年金に加入した場合に、1人あたり月額5千円(最大12か月間)の助成金が支給される。
- パート厚生年金等給付促進助成金
  - 雇用主がパート労働者に厚生年金等の給付を行った場合に、1人あたり月額5千円(最大12か月間)の助成金が支給される。
  - パート労働者が自ら厚生年金等の給付を受けた場合に、1人あたり月額2千円(最大12か月間)の助成金が支給される。

これらの制度は、2023年度から実施される予定です。政府は、これらの制度を通じて、パート労働者の厚生年金加入率を2025年度までに80%以上に引き上げることを目指しています。

パート労働者の皆さん、厚生年金に加入することは、自分の将来のためにも大切なことです。政府助成金を利用して、ぜひ厚生年金に加入しましょう。詳しくは、以下のリンクをご覧ください。