日本テレビ系列で毎年放送されているチャリティー番組「24時間テレビ45」。その中で恒例となっているのが、チャリティーマラソンだ。毎年、芸能人やスポーツ選手が24時間かけて長距離を走るこの企画は、番組の顔とも言える存在である。
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しかし、近年ではチャリティーマラソンをめぐる批判の声も高まっている。その理由は大きく分けて2つある。1つは、チャリティーマラソンがマンネリ化していること。もう1つは、チャリティーマラソンのあり方に疑問符が付いていることだ。
まず、チャリティーマラソンのマンネリ化について考えてみよう。チャリティーマラソンは1988年の第2回から始まった。30年以上の歴史があり、その間、多くのランナーが挑戦してきた。そのため、もはや「誰が走るのか」という驚きや期待が薄れ、マンネリ化していると感じる人が増えているのだ。
また、チャリティーマラソンのあり方に疑問符が付いていることも、批判の声の高まる理由の1つだ。チャリティーマラソンは、24時間かけて長距離を走るという過酷な挑戦である。そのため、ランナーが途中棄権したり、ケガを負ったりするケースも少なくない。
さらに、チャリティーマラソンは、番組の視聴率を稼ぐための手段として利用されているという批判もある。チャリティーマラソンの放送中は、ランナーの様子を中継したり、応援メッセージを募集したりする。そのため、番組の視聴率が上がりやすく、スポンサー収入も増加する。
このような批判の声を受け、日本テレビはチャリティーマラソンの改革に取り組んでいる。2023年は、ランナーの当日発表や、チャリティーマラソンのゴール地点を東京駅から日本武道館に変更するなどのテコ入れを行った。
しかし、これらの改革は、批判の声を完全に払拭するには至っていない。チャリティーマラソンをめぐる議論は、今後も続くだろう。
チャリティーマラソンをめぐる議論を整理すると、以下のようになる。
- チャリティーマラソンは、社会貢献につながる意義ある企画である。
- しかし、チャリティーマラソンは、マンネリ化や視聴率至上主義などの問題を抱えている。
- チャリティーマラソンの改革は必要であるが、そのあり方については、今後も議論を重ねていく必要がある。
チャリティーマラソンの未来をどのように考えるかは、個人の価値観や考え方に委ねられるだろう。しかし、チャリティーマラソンが単なるエンターテインメントではなく、社会貢献につながる企画として継続していくためには、改革を進めながら、批判の声に真摯に向き合っていくことが重要である。