オーバークールの温度は何度？について
オーバークールとは、エンジンの冷却水の温度が適正な温度よりも低い状態になることを指します。オーバークールは、エンジンの冷却装置に異常が発生することで起こります。
エンジンは、燃焼によって熱が発生します。この熱を放熱しなければ、エンジンは過熱して故障してしまいます。冷却装置は、エンジンの熱を放熱するために必要な装置です。
オーバークールが発生すると、エンジンの始動が困難になったり、エンジンの回転数が不安定になったり、エンジンから異音がしたり、エンジンから白煙が出たりするなどの症状が現れます。オーバークールを放置すると、エンジンの故障につながる可能性があります。
この記事では、オーバークールの温度、原因、症状、対処法、予防策、修理費用などについて解説します。オーバークールについて理解を深めて、愛車を大切に保つために役立ててください。
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もくじ
オーバークールの温度は何度？
1 オーバークールとは？
2 オーバークールの温度
3 オーバークールの原因
4 オーバークールの症状
5 オーバークールの対処法
6 オーバークールの具体的な事例
7 オーバークールの予防策
8 オーバークールの修理費用
オーバークールのまとめ
1 オーバークールとは？
オーバークールとは、エンジンの冷却水の温度が適正な温度よりも低い状態になることを指します。オーバークールは、エンジンの冷却機能に異常が発生することで起こります。
エンジンは、ガソリンや軽油を燃焼することで熱を発生させます。この熱を放熱しなければ、エンジンが過熱して故障してしまいます。そのため、エンジンには冷却装置が備えられており、冷却水を循環させてエンジンの熱を放熱しています。
オーバークールが発生すると、エンジンの冷却水の温度が適正な温度よりも低下し、エンジンの内部温度も低下します。これにより、エンジンの潤滑や燃焼に悪影響を与え、エンジンの故障につながる可能性があります。
オーバークールは、以下の原因で発生することがあります。
- 冷却装置の故障
- 外気温の影響
冷却装置の故障としては、サーモスタットやラジエーター、ウォーターポンプなどの故障が挙げられます。サーモスタットが故障すると、冷却水がラジエーターまで循環せず、エンジンの冷却が不十分になります。ラジエーターが詰まると、冷却水の流れが悪くなり、エンジンの冷却が不十分になります。ウォーターポンプが故障すると、冷却水を循環させる力が弱くなり、エンジンの冷却が不十分になります。
外気温の影響としては、冬場の寒い時期にエンジンが冷めすぎることでオーバークールが発生することがあります。
オーバークールが発生した場合は、早急に対処する必要があります。オーバークールを放置すると、エンジンの故障につながる可能性があります。
2 オーバークールの温度
オーバークールとは、エンジンの冷却水の温度が適正な温度よりも低い状態を指します。オーバークールは、エンジンの冷却機能に異常が発生することで起こります。
オーバークールの温度については、明確な定義はありません。一般的には、冷却水の温度が70℃以下になるとオーバークール状態であるとされています。
ただし、車種やエンジンの種類によって、適正な冷却水の温度は異なります。また、外気温が低い冬場は、冷却水の温度が低い状態になっていても、オーバークールとは見なされないこともあります。
例えば、トヨタのプリウスのエンジンの場合、適正な冷却水の温度は80℃から90℃です。そのため、冷却水の温度が70℃以下になると、オーバークール状態であると判断されます。
一方、外気温が低い冬場は、冷却水が冷めやすくなるため、70℃以下になっていても、オーバークールとは見なされない場合があります。
このように、オーバークールの温度は、車種やエンジンの種類、外気温などの条件によって異なります。そのため、オーバークールの状態かどうかを判断する際には、車の取扱説明書や整備士に相談することが大切です。
3 オーバークールの原因
オーバークールの原因は、大きく分けて2つあります。
1つ目の原因は、冷却装置の故障です。サーモスタットやラジエーター、ウォーターポンプなどの冷却装置が故障すると、冷却水の循環がうまくいかなくなり、オーバークールを引き起こします。
サーモスタットは、エンジンの温度によって冷却水の流路を開閉する部品です。サーモスタットが故障すると、冷却水がエンジンに循環しなくなり、オーバークールが発生します。
ラジエーターは、冷却水を冷却する部品です。ラジエーターが詰まったり、故障したりすると、冷却水が冷却されなくなり、オーバークールが発生します。
ウォーターポンプは、冷却水を循環させるポンプです。ウォーターポンプが故障すると、冷却水が循環しなくなり、オーバークールが発生します。
2つ目の原因は、外気温の影響です。外気温が低い冬場は、冷却水が冷めやすくなるため、オーバークールが発生しやすくなります。
冬場にオーバークールが発生した場合は、エンジンが暖まるまでゆっくりと走行するようにしましょう。
4 オーバークールの症状
オーバークールが発生すると、以下の症状が現れることがあります。
- エンジンの始動が困難になる
- エンジンの回転数が不安定になる
- エンジンから異音がする
- エンジンから白煙が出る
エンジンの始動が困難になる
オーバークール状態になると、エンジンの温度が低すぎて、エンジンオイルが十分にエンジンを潤滑できなくなるため、エンジンの始動が困難になります。
エンジンの回転数が不安定になる
オーバークール状態になると、エンジンの温度が低すぎて、エンジンオイルの粘度が高くなり、燃焼室内の摩擦が大きくなるため、エンジンの回転数が不安定になります。
エンジンから異音がする
オーバークール状態になると、エンジンの温度が低すぎて、エンジン内部の金属部品が摩擦しやすくなり、異音が発生することがあります。
エンジンから白煙が出る
オーバークール状態になると、エンジンオイルが燃焼室内に混入して、白煙が発生することがあります。
これらの症状が現れた場合は、オーバークールの可能性を疑い、早急に原因を特定して対処する必要があります。
5 オーバークールの対処法
オーバークールが発生した場合は、できるだけ早くエンジン内部の温度を上げることが大切です。
対処法
- エンジンを停止する
オーバークールが発生したら、まずはエンジンを停止します。エンジンが回転している状態で冷却水を追加したり、ラジエーターのキャップを開けたりすると、高温の冷却水が噴き出す危険があります。
- エンジンが冷えるのを待つ
エンジンが冷えるのを待ちます。エンジンが冷えるまでは、冷却水に触れたり、ラジエーターのキャップを開けたりすると、やけどをする危険があります。
- エンジンが冷えたら、ラジエーターのキャップを開けて、冷却水の循環を促す
エンジンが冷えたら、ラジエーターのキャップを開けて、冷却水の循環を促します。ラジエーターのキャップを開けるときは、冷却水が噴き出さないように注意しましょう。
注意点
オーバークールを放置すると、エンジンの故障につながる可能性があります。そのため、オーバークールが発生した場合は、早急に対処することが大切です。
6 オーバークールの具体的な事例
オーバークールは、以下の事例で発生することがあります。
- サーモスタットの故障
サーモスタットは、冷却水の温度によってラジエーターへの冷却水の流量を調整する部品です。サーモスタットが故障すると、冷却水がラジエーターへ流入しなくなり、エンジンの冷却がうまくいかずオーバークールが発生します。
- ラジエーターの詰まり
ラジエーターは、冷却水を冷却する部品です。ラジエーターが詰まると、冷却水がうまく冷却されなくなり、オーバークールが発生します。
- ウォーターポンプの故障
ウォーターポンプは、冷却水をラジエーターへ循環させる部品です。ウォーターポンプが故障すると、冷却水がラジエーターへ循環しなくなり、オーバークールが発生します。
- 冷却水の量が不足する
冷却水の量が不足すると、冷却水の循環が悪くなり、オーバークールが発生します。
- 冷却水に空気が混入する
冷却水に空気が混入すると、冷却水の熱伝導率が低下し、オーバークールが発生します。
- 外気温が低い
外気温が低いと、冷却水が冷めやすくなります。そのため、外気温が低い冬場は、オーバークールが発生しやすくなります。
これらの事例を参考に、オーバークールが発生する原因を把握しておきましょう。
7 オーバークールの予防策
オーバークールを予防するためには、以下の点に注意しましょう。
- 定期的に冷却装置の点検・整備を行う
サーモスタットやラジエーター、ウォーターポンプなどの冷却装置は、定期的に点検・整備を行うことで、故障を未然に防ぐことができます。
- 冷却水の量を適切に保つ
冷却水の量が不足すると、冷却水の循環が悪くなり、オーバークールの原因となります。冷却水の量は、車の取扱説明書に記載されている適正量を保つようにしましょう。
- 冷却水に空気が混入していないか確認する
冷却水に空気が混入すると、冷却水の循環が悪くなり、オーバークールの原因となります。冷却水の交換や補充を行う際には、冷却水に空気が混入していないか確認しましょう。
- 外気温が低い場合は、エンジンが暖まるまでゆっくりと走行する
外気温が低い場合は、エンジンが暖まるまでに時間がかかります。エンジンが暖まるまでゆっくりと走行することで、冷却水の冷却を抑えることができます。
- エンジンの負荷をかける運転を避ける
エンジンの負荷をかける運転は、エンジンの温度を上げやすくします。エンジンの負荷をかける運転を避けることで、オーバークールのリスクを減らすことができます。
これらの予防策をしっかりと行うことで、オーバークールを未然に防ぐことができます。
8 オーバークールの修理費用
オーバークールの修理費用は、故障した部品の種類や程度によって異なります。
サーモスタットの交換
サーモスタットは、冷却水の循環をコントロールする部品です。サーモスタットが故障すると、冷却水の循環がうまくいかなくなり、オーバークールを引き起こします。サーモスタットの交換は、部品代と工賃合わせて数千円程度で済む場合が多いです。
ラジエーターの交換
ラジエーターは、冷却水を冷却する部品です。ラジエーターが故障すると、冷却水の冷却がうまくいかなくなり、オーバークールを引き起こします。ラジエーターの交換は、部品代と工賃合わせて数万円から数十万円の費用がかかる場合があります。
ウォーターポンプの交換
ウォーターポンプは、冷却水を循環させる部品です。ウォーターポンプが故障すると、冷却水の循環がうまくいかなくなり、オーバークールを引き起こします。ウォーターポンプの交換は、部品代と工賃合わせて数万円から数十万円の費用がかかる場合があります。
その他の部品の交換
オーバークールの原因となる部品は、サーモスタット、ラジエーター、ウォーターポンプ以外にもいくつかあります。これらの部品の交換費用は、部品の種類や程度によって異なります。
オーバークールを防ぐためには、定期的な点検・整備を行い、冷却水の量や状態に注意することが大切です。
オーバークールのまとめ
オーバークールとは、エンジンの冷却水の温度が適正な温度よりも低い状態になることを指します。オーバークールは、エンジンの冷却装置に異常が発生することで起こります。
オーバークールが発生すると、エンジンの始動が困難になったり、エンジンの回転数が不安定になったり、エンジンから異音がしたり、エンジンから白煙が出たりするなどの症状が現れます。オーバークールを放置すると、エンジンの故障につながる可能性があります。
オーバークールを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- 定期的に冷却装置の点検・整備を行う
- 冷却水の量を適切に保つ
- 冷却水に空気が混入していないか確認する
- 外気温が低い場合は、エンジンが暖まるまでゆっくりと走行する
- エンジンの負荷をかける運転を避ける
オーバークールは、エンジンの故障の原因となるトラブルです。定期的な点検・整備や冷却水の管理をしっかりと行うことで、オーバークールを防ぎ、愛車を大切に保ちましょう。
暖機運転がいらない車が多いと言いますが、クルマには優しくしてもらいたいものです。
