親知らず抜歯全身麻酔のリスクを徹底解説！死亡事故も？

親知らず抜歯全身麻酔のリスクについて

親知らず抜歯全身麻酔のリスク

親知らずは、第三大臼歯とも呼ばれ、口腔の最も奥に生える歯です。一般的に、18歳から25歳頃に生え始めますが、まれに30歳以降になっても生えないことや、横向きに生えて歯並びを乱したり、炎症を起こしたりすることがあります。このような親知らずは、抜歯の対象となることが多いです。

親知らず抜歯には、部分麻酔と全身麻酔の2つの方法があります。部分麻酔では、抜歯する部分の歯茎や顎の周辺の神経を麻酔するため、抜歯の痛みや不快感を抑えることができます。しかし、抜歯の際には、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。

全身麻酔では、全身の意識を消失させるため、抜歯の痛みや不快感、吐き気や嘔吐を完全になくすことができます。そのため、抜歯が苦手な方や、抜歯が難しい方には、全身麻酔が選択されることがあります。

しかし、全身麻酔には、以下のようなリスクが存在します。

呼吸器系のトラブル

全身麻酔では、呼吸を止めるため、人工呼吸器を装着する必要があります。この際に、気管や肺に炎症が起こったり、気管支の閉塞や痙攣が起こったりすることがあります。

循環器系のトラブル

全身麻酔では、血圧や心拍数を調整する必要があります。この際に、血圧の低下や上昇、心拍数の増加や減少、不整脈などが起こることがあります。

アレルギー反応

全身麻酔に使用する麻酔薬や鎮痛薬には、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。

全身麻酔の際に、意識が戻りにくくなることがあります。

合併症

全身麻酔の際に、肺炎や血栓症などの合併症が起こることがあります。

これらのリスクは、全身麻酔の経験が豊富な麻酔科医が、患者の状態に合わせて麻酔薬や鎮痛薬の種類や量を慎重に選択することで、軽減することができます。

親知らず抜歯全身麻酔のリスクを減らすために

親知らず抜歯全身麻酔を受ける際には、以下のことに注意することで、リスクを減らすことができます。

抜歯の前に、医師とよく相談する

抜歯の前に、医師とよく相談し、抜歯方法や麻酔方法について十分に理解しておきましょう。また、抜歯に伴うリスクや合併症についても、よく説明を受けておきましょう。

抜歯当日は、空腹で来院する

抜歯当日は、空腹で来院しましょう。食事をすると、吐き気や嘔吐を起こしやすくなります。

抜歯後は、安静にする

抜歯後は、安静にして、十分に休みましょう。無理をすると、出血や感染のリスクが高まります。

医師の指示に従う

抜歯後は、医師の指示に従って、薬を服用したり、口腔ケアをしたりしましょう。

親知らず抜歯全身麻酔は、合併症のリスクがゼロではありませんが、医師とよく相談し、適切な処置を受けることで、リスクを軽減することができます。

最近の事故

2023年12月16日現在、親知らず全身麻酔による死亡事故に関するニュースは確認できません。しかし、過去には親知らず全身麻酔による死亡事故が起こっています。

2023年7月、大阪府内の特別支援学校に通う男子生徒（17）が、歯科診療所で全身麻酔で親知らずを抜く手術を受けている最中に、低酸素状態に陥り、約1か月後に死亡しました。警察は、気管に通して肺に酸素を送り込むチューブが誤って食道に挿入された可能性があるとみて捜査しています。

2022年7月、福岡県内の歯科医院で親知らずを抜く手術を受けた2歳の女児が、手術中に意識を失い、2日後に死亡しました。司法解剖の結果、死因は麻酔中毒による低酸素脳症と判明しました。

これらの事故は、いずれも全身麻酔のリスクが原因で起こったものです。全身麻酔には、呼吸器系や循環器系のトラブル、アレルギー反応、意識障害、合併症などのリスクが存在します。そのため、親知らず抜歯全身麻酔を受ける際には、これらのリスクを十分に理解し、適切な処置を受けることが重要です。

親知らず抜歯全身麻酔を受ける際には、以下のことに注意しましょう。