【痛み止めの強さランキング】副作用や注意点も解説!正しい選び方と使用方法

痛み止めの強さランキングについて

 

痛み止めの強さランキング

痛み止めは、頭痛や生理痛、歯痛、筋肉痛、関節痛など、さまざまな痛みを和らげるために使用されます。痛み止めには、さまざまな種類があり、それぞれに強さや効果が異なります。

痛み止めの強さは、主に以下の2つの要因で決まります。

  1. 痛みの原因

痛みの原因が強いほど、痛み止めの強さも必要になります。例えば、骨折や手術後の痛みなど、強い痛みには麻薬系の痛み止めが用いられます。一方、頭痛や生理痛などの軽い痛みには、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどの市販薬が用いられます。

出典https://brand.taisho.co.jp/contents/naron/551/

 

  1. 痛み止めの種類

痛み止めの種類によっても、強さは異なります。麻薬系の痛み止めは、最も強力な鎮痛効果を発揮します。しかし、依存性や副作用などのリスクもあるため、慎重に使用する必要があります。NSAIDsは、麻薬系の痛み止めに比べると強さは劣りますが、依存性や副作用のリスクは少ないです。アセトアミノフェンは、最も弱い痛み止めですが、安全性が高いため、小児や高齢者にも使用できます。

この記事では、痛み止めの強さの決め手と、痛み止めの強さランキングについて解説します。

もくじ

1 痛み止めの強さの決め手

 1-1 痛みの原因

 1-2 痛み止めの種類

2 痛み止めの強さランキング

 2-1 1位:麻薬系

  2-1-1 モルヒネ

  2-1-2 オキシコドン

  2-1-3 フェンタニル

 2-2 2位:弱い麻薬

  2-2-1 コデイン

2-3 3位:NSAIDs

  2-3-1 ロキソプロフェン

  2-3-2 イブプロフェン

  2-3-3 アスピリン

2-4 4位:アセトアミノフェン

3 痛み止めの使用上の注意

 3-1 痛みの原因に応じた痛み止めを使用する

 3-2 適切な用量を使用する

 3-3副作用に注意する

痛み止めの強さランキングのまとめ

 

1 痛み止めの強さの決め手

 1-1 痛みの原因

痛み止めの強さは、痛みの原因によっても決まります。痛みの原因が強いほど、痛み止めの強さも必要になります。

痛みの原因には、大きく分けて以下の3つがあります。

  • 炎症

炎症は、組織の損傷や感染によって起こります。炎症によって痛みを感じたり、腫れたり、熱くなったりします。炎症を抑える効果のある痛み止めには、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)やコルチコステロイドなどがあります。

  • 神経障害

神経障害は、神経の損傷によって起こります。神経障害によって痛みを感じたり、しびれを感じたり、感覚が鈍くなったりします。神経障害の痛みには、抗てんかん薬や抗うつ薬など、神経の働きを調整する薬が用いられます。

  • 器質的疾患

器質的疾患とは、病気やけがによって起こる痛みです。骨折や関節炎、癌などによって痛みを感じます。器質的疾患の痛みには、麻薬系の痛み止めや、病気の治療薬などが用いられます。

痛みの原因によって、適切な痛み止めを選ぶことが大切です。

 1-2 痛み止めの種類

痛み止めには、大きく分けて以下の3つの種類があります。

  • 麻薬系
  • 弱い麻薬
  • NSAIDs

麻薬系

麻薬系の痛み止めは、最も強力な鎮痛効果を発揮します。しかし、依存性や副作用などのリスクもあるため、慎重に使用する必要があります。

代表的な麻薬系の痛み止めには、モルヒネオキシコドンフェンタニルなどがあります。

弱い麻薬

弱い麻薬の痛み止めは、麻薬系の痛み止めに比べると強さは劣りますが、依存性や副作用のリスクは少ないです。

代表的な弱い麻薬の痛み止めには、コデインなどがあります。

NSAIDs

NSAIDsは、非ステロイド性抗炎症薬の略称です。鎮痛効果だけでなく、炎症を抑える効果もあります。

代表的な NSAIDsの痛み止めには、ロキソプロフェン、イブプロフェンアスピリンなどがあります。

なお、痛み止めの強さは、痛みの原因や症状によっても異なります。痛みが強い場合は、麻薬系や弱い麻薬の痛み止めが使用されます。一方、軽い痛みの場合は、NSAIDsやアセトアミノフェンの痛み止めが使用されます。

2 痛み止めの強さランキング

 2-1 1位:麻薬系

  2-1-1 モルヒネ

モルヒネは、アヘンから抽出される麻薬系の痛み止めです。最も強力な鎮痛効果を発揮しますが、依存性や副作用などのリスクもあるため、慎重に使用する必要があります。

モルヒネの鎮痛効果は、脳や脊髄の痛みを伝達する神経の活動を抑制することで発揮されます。そのため、骨折や手術後の痛みなど、強い痛みに対して効果的です。

モルヒネの副作用には、吐き気、便秘、眠気、呼吸抑制などがあります。また、長期使用や高用量使用により、依存性や耐性、精神症状などのリスクが高まります。

モルヒネを使用する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 医師の指示に従って、適切な用量を正しく服用する
  • 副作用が現れた場合は、医師または薬剤師に相談する
  • 長期使用や高用量使用は避ける

モルヒネは、適切に使用すれば、強い痛みを緩和する効果的な薬です。しかし、リスクを理解した上で、慎重に使用することが大切です。

  2-1-2 オキシコドン

オキシコドンは、麻薬系の痛み止めの中で最も強力な鎮痛効果を発揮します。主に中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛に用いられます。

オキシコドンは、アヘンに含まれるアルカロイドのテバインから合成される半合成麻薬です。モルヒネに似た作用機序を持ち、脳内のμオピオイド受容体に結合して鎮痛作用を発揮します。

オキシコドンの主な副作用は、呼吸抑制、意識障害、嘔吐、便秘などです。また、長期使用により依存性や耐性も生じるため、注意が必要です。

オキシコドンは、医師の処方箋がないと入手できません。また、使用にあたっては、医師の指示に従って適切な用量を守りましょう。

  2-1-3 フェンタニル

フェンタニルは、麻薬系の痛み止めの中で最も強力な鎮痛効果を持つ薬です。癌による痛みや手術後の痛みなど、重度の痛みの治療に用いられます。

フェンタニルは、貼付剤、舌下錠、注射剤などの製剤があります。貼付剤は、皮膚に貼るだけで効果を発揮するため、服用忘れのリスクが少なく、長時間持続する効果があります。舌下錠は、口の中に入れて舌の下で溶かすタイプの薬で、速やかに効果を発揮します。注射剤は、痛みが急激に強くなったときなどに用いられます。

フェンタニルの副作用としては、呼吸抑制、吐き気、嘔吐、便秘などがあります。また、依存性や耐性も生じやすいため、注意が必要です。

フェンタニルは、医師の指示に従って正しく使用するようにしましょう。

 2-2 2位:弱い麻薬

  2-2-1 コデイン

コデインは、オピオイド系の鎮痛薬です。鎮咳作用や止瀉作用も有します。

コデインの鎮痛効果は、モルヒネの約1/6程度とされています。しかし、依存性や副作用のリスクは、モルヒネに比べると低いと考えられています。

コデインは、主に頭痛、生理痛、風邪などの痛みや咳の治療に用いられます。

コデインの使用上の注意点としては、以下の点が挙げられます。

  • 呼吸抑制のリスクがあるため、呼吸器疾患のある人は注意が必要です。
  • 依存性や耐性のリスクがあるため、長期連用は避けましょう。
  • 妊娠中や授乳中の人は、医師に相談してから使用しましょう。

コデインは、市販薬としても販売されていますが、第2類医薬品に分類されているため、自己判断で使用することは避けましょう。

2-3 3位:NSAIDs

  2-3-1 ロキソプロフェン

ロキソプロフェンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種です。鎮痛・抗炎症・解熱作用を有し、関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、歯痛、手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎に用いられます。

ロキソプロフェンは、NSAIDsの中でも強力な鎮痛効果を有します。そのため、骨折や手術後の痛みなど、強い痛みに対して有効です。また、炎症を抑える効果も高いため、関節リウマチなどの慢性的な炎症性疾患の治療にも用いられます。

ロキソプロフェンの副作用には、胃腸障害、頭痛、吐き気、めまい、肝機能障害などが挙げられます。また、長期使用により、心臓や腎臓の機能に影響が出る可能性があります。

ロキソプロフェンを服用する場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 痛みの原因に応じた用量を正しく使用する
  • 副作用の症状に注意する
  • 長期使用は避ける

ロキソプロフェンは、市販薬としても販売されています。しかし、副作用のリスクもあるため、医師の指示に従って使用するようにしましょう。

  2-3-2 イブプロフェン

イブプロフェンは、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)に分類される痛み止めです。頭痛、生理痛、歯痛、関節痛、筋肉痛など、さまざまな痛みに効果があります。

イブプロフェンの鎮痛効果は、モルヒネオキシコドンなどの麻薬系の痛み止めに比べると劣りますが、依存性や副作用のリスクは少ないです。また、市販薬としても販売されているため、手軽に購入できます。

イブプロフェンの用法・用量は、成人の場合、1回200mgから400mgを、1日3回から4回まで服用します。ただし、1日最大1200mgを超えないように注意してください。

イブプロフェンの副作用としては、胃腸障害、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、めまい、倦怠感などが報告されています。

また、妊娠中や授乳中、肝臓や腎臓の障害がある人は、イブプロフェンを服用する前に医師や薬剤師に相談するようにしてください。

  2-3-3 アスピリン

アスピリンは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される痛み止めです。炎症を抑える効果だけでなく、解熱作用や鎮痛作用もあります。

アスピリンの痛み止めとしての強さは、NSAIDsの中では中程度です。頭痛や生理痛、歯痛などの軽い痛みから、関節痛や筋肉痛などの中程度の痛みまで、幅広い痛みに効果があります。

アスピリンは、安全性の高い薬ですが、副作用として胃腸障害や出血のリスクがあります。また、血液凝固を阻害するため、出血傾向がある人や、血液をサラサラにする薬を服用している人は注意が必要です。

アスピリンは、市販薬としても販売されています。ただし、15歳未満の子ども、妊娠中・授乳中の人、肝臓や腎臓の病気がある人は、使用前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

2-4 4位:アセトアミノフェン

アセトアミノフェンは、最も弱い痛み止めですが、安全性が高いため、小児や高齢者にも使用できます。頭痛、生理痛、歯痛、筋肉痛、関節痛、風邪などの痛みや発熱に効果があります。

アセトアミノフェンの有効成分は、肝臓で代謝されます。そのため、肝臓の機能が低下している人や、他の薬を併用している人は、使用前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

アセトアミノフェンの副作用としては、吐き気、嘔吐、胃部不快感、下痢、発疹などがあります。これらの症状が現れた場合は、使用を中止し、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

3 痛み止めの使用上の注意

 3-1 痛みの原因に応じた痛み止めを使用する

痛み止めは、痛みの原因によって効果が異なります。そのため、痛み止めを使用する際には、まず痛みの原因を把握することが大切です。

例えば、骨折や手術後の痛みなど、強い痛みには、麻薬系の痛み止めが用いられます。麻薬系の痛み止めは、最も強力な鎮痛効果を発揮しますが、依存性や副作用などのリスクもあるため、慎重に使用する必要があります。

一方、頭痛や生理痛などの軽い痛みには、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどの市販薬が用いられます。NSAIDsやアセトアミノフェンは、麻薬系の痛み止めに比べると強さは劣りますが、依存性や副作用のリスクは少ないです。

また、痛みの原因によっては、複数の痛み止めを併用することもあります。例えば、神経痛には、NSAIDsやアセトアミノフェンに加えて、抗うつ薬や抗てんかん薬が用いられることがあります。

痛み止めを使用する際には、医師や薬剤師に相談して、痛みの原因に応じた適切な痛み止めを選ぶようにしましょう。

 3-2 適切な用量を使用する

痛み止めは、用量を守って使用することが大切です。用量を超えて使用すると、副作用のリスクが高まります。

痛み止めの用量は、薬の添付文書に記載されています。添付文書には、1日当たりの服用回数や服用量が記載されていますので、必ず守るようにしましょう。

また、体重や年齢、肝臓や腎臓の機能などの体質や状態によっても、適切な用量は異なります。医師や薬剤師に相談して、自分に合った用量を確認するようにしましょう。

特に、以下の点に注意しましょう。

  • 痛みが強いからといって、用量を増やさない
  • 痛みが治まったら、すぐに服用を中止しない
  • 他の薬を併用している場合は、医師や薬剤師に相談する

痛み止めの適切な用量を守ることで、安全に使用することができます。

 3-3副作用に注意する

痛み止めには、以下のような副作用が起こることがあります。

  • 胃腸障害(胃痛、吐き気、嘔吐、下痢など)
  • 肝障害
  • 腎障害
  • 血液障害(貧血、白血球減少症、血小板減少症など)
  • 呼吸抑制
  • 依存性

特に、胃腸障害は、痛み止めの服用で最も多く起こる副作用です。痛み止めを服用する際には、食後に服用したり、胃を保護する薬を併用したりすることで、胃腸障害のリスクを軽減することができます。

また、痛み止めは、肝臓や腎臓に負担をかけるため、長期連続して服用すると、肝障害や腎障害などの副作用を引き起こすことがあります。痛み止めを長期間使用する場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

さらに、痛み止めの種類によっては、血液障害や呼吸抑制などの重篤な副作用が起こることがあります。痛み止めを服用する際には、添付文書をよく読んで、副作用の症状に注意するようにしましょう。

痛み止めの副作用を防ぐために、以下の点に注意しましょう。

  • 痛みの原因に応じた痛み止めを使用する
  • 用法・用量を守って使用する
  • 長期間使用しない
  • 他の薬を併用する場合は、医師や薬剤師に相談する

痛み止めは、適切に使用すれば、痛みを効果的に抑えることができます。しかし、副作用のリスクがあることも知っておきましょう。

痛み止めの強さランキングのまとめ

痛み止めの強さは、痛みの原因や痛み止めの種類によって異なります。痛み止めを使用する際には、痛みの原因に応じた痛み止めを選び、適切な用量を守って使用するようにしましょう。