リバースモーゲージの長生きリスクについて
リバースモーゲージは、自宅を担保に、年齢や収入に関係なく、老後の生活資金を借り入れることができるローンです。借入金は、毎月ではなく、一括で受け取ったり、毎月一定額を受け取ったりすることができます。
リバースモーゲージの長生きリスクとは、借り入れ後に長生きした場合、自宅を失うリスクを指します。リバースモーゲージは、借り入れ時に元本を返済する必要がなく、借入金は死亡時に一括返済されます。そのため、借り入れ後に長生きして、自宅の評価額が借入額を下回った場合、自宅を失うことになります。
長生きリスクの概要
リバースモーゲージの長生きリスクは、以下の3つの要素によって生じます。
- 借入額
- 借入期間
- 不動産価格
借入額が大きいほど、借り入れ後の生活費を賄うことができる一方で、長生きリスクが高くなります。借入期間が長いほど、借入金の総額が大きくなるため、長生きリスクが高くなります。不動産価格が下落した場合、自宅の評価額が借入額を下回る可能性が高くなり、長生きリスクが高くなります。
長生きリスクを回避するための対策
リバースモーゲージの長生きリスクを回避するためには、以下の対策があります。
- 借入額を抑える
- 借入期間を短くする
- 借入金の受け取り方を工夫する
借入額を抑えるためには、自宅の評価額の5~6割程度を目安に借り入れ額を決めるとよいでしょう。また、借入期間を短くすることで、借入金の総額を抑えることができます。借入金の受け取り方については、一括で受け取るのではなく、毎月一定額を受け取ることで、借入金の返済を早めることができます。
なお、リバースモーゲージには、借り入れ後に死亡した場合、相続人が自宅を相続することができるというメリットもあります。そのため、長生きリスクを回避するために、相続人の同意を得た上で、リバースモーゲージを利用するとよいでしょう。
長生きリスクの具体的な事例
リバースモーゲージの長生きリスクは、以下の事例のように生じる可能性があります。
- 60歳で自宅を担保にリバースモーゲージを利用し、1000万円を借り入れたとします。
- 借入期間を30年とし、毎月10万円を借入金の受け取り方とします。
- 平均寿命が男性81歳、女性87歳である日本において、男性が85歳、女性が92歳まで生きたとします。
- 男性の場合は、借入期間を満了する前に死亡するため、借入金は残りません。
- 女性の場合は、借入期間を満了した後も17年間生きるため、借入金の総額は約4000万円になります。(夫60歳、妻50歳で借入始まって夫85歳、妻75歳のとき夫死亡、その後妻17年生きれば92歳になる)
- 仮に、自宅の評価額が3000万円であった場合、自宅を失うことになります。
長生きリスクを理解した上で利用を検討する
リバースモーゲージは、老後の生活資金を確保するための有効な手段ですが、長生きリスクがあることを理解した上で利用するようにしましょう。
長生きリスクを回避するためには、上記の対策を検討することが大切です。また、リバースモーゲージの利用を検討する際には、金融機関やファイナンシャルプランナーに相談し、自分の状況に合った利用方法を検討しましょう。
長生きリスクを軽減する取り組み
リバースモーゲージの長生きリスクを軽減するために、金融機関や政府による取り組みも進められています。
金融機関では、借入額の範囲を制限したり、借入期間を短くしたりするなどの対策を実施しています。政府では、リバースモーゲージの利用者に対して、借入金の返済を支援する制度を検討しています。
これらの取り組みにより、リバースモーゲージの長生きリスクが軽減されることが期待されます。
リバースモーゲージの長生きリスクにより自宅を失った場合、必ずしも自宅から出ていかなければならないわけではありません。
リバースモーゲージの借入金は、死亡時に一括返済されます。そのため、相続人が借入金を返済できる場合は、自宅を相続することができます。
また、リバースモーゲージの契約によっては、借入金の返済が免除される場合もあります。例えば、金融機関によっては、借り入れ者が一定の条件を満たした場合、借入金の返済を免除する制度を設けている場合があります。
ただし、これらの条件を満たすことができない場合、自宅を失った場合は、自宅から出ていかなければならない可能性があります。
以下に、自宅から出ていかなければならない可能性が高いケースをご紹介します。
- 相続人がいない
- 相続人が借入金を返済できない
- 借入金の返済が免除されない
自宅から出ていかなければならない可能性を回避するためには、リバースモーゲージの利用前に、相続人と相談しておくことが大切です。また、借入金の返済計画も立てておくようにしましょう。
なお、リバースモーゲージの契約によっては、自宅から出ていかなければならない場合でも、一定期間は住み続けることができる場合があります。
例えば、金融機関によっては、借り入れ者が一定の条件を満たした場合、借入金の返済が完了するまでの間は、自宅に住み続けることができる制度を設けている場合があります。
自宅から出ていかなければならないかどうかは、リバースモーゲージの契約内容や相続人の状況によって異なります。詳しくは、金融機関やファイナンシャルプランナーに相談するようにしましょう。
いずれにしてもローンですから
それぞれの考え方次第ですね。
賃貸に住むとか色々な選択肢も検討してみてどうかな?
自分の友人で、家屋、財産を妻に譲渡して、自分は賃貸に住んだ人がいた。
住宅関係の人だからいろいろ融通できたのだろう。