午前中か午後に血圧が高い 死亡リスクについて
「午前中に血圧が高い人は脳出血の死亡率が高い」「夜間に高いと脳梗塞や心筋梗塞のリスク」ほんとうなのかについて
こんにちは、このブログでは健康に関する話題を取り上げています。今回は、血圧の時間帯によるリスクについて調べてみました。血圧は一日の中で変動しますが、その変動がどのように病気の発症や死亡に影響するのでしょうか。以下では、最新の研究や専門家の見解をもとに、午前中や夜間に血圧が高い人のリスクを解説します。
午前中に血圧が高い人は脳出血の死亡率が高い
血圧は一日の中で最も高くなる時間帯は午前中です。これは、覚醒時に分泌されるホルモンや交感神経の活性化などによって起こります。しかし、この時間帯に血圧が高すぎると、脳出血などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
脳出血とは、脳内の血管が破れて出血することです。脳出血は脳卒中の一種であり、死亡率や後遺症の発生率が高い病気です。脳出血の原因は様々ですが、高血圧は最も重要な危険因子です。高血圧は、脳内の血管に過度な圧力をかけて傷つけたり、弾力性を失わせたりします。その結果、血管が破れやすくなります。
では、午前中に血圧が高い人は、どれくらい脳出血のリスクが高まるのでしょうか。日本で行われた大規模な研究では、午前中に測定した収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上だった人は、正常値(120mmHg未満)だった人に比べて、脳出血の発症率が1.6倍、死亡率が2.3倍高かったことが分かりました。また、午前中に測定した拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上だった人は、正常値(80mmHg未満)だった人に比べて、脳出血の発症率が1.4倍、死亡率が1.8倍高かったことも分かりました。
この研究では、午前中だけでなく一日中に測定した平均的な収縮期血圧や拡張期血圧も脳出血のリスクと関連していました。しかし、午前中に測定した値と比べると、その関連度は弱くなっていました。つまり、午前中に測定した値は一日中に測定した値よりも、脳出血のリスクをより正確に反映していると考えられます。
このことから、午前中に血圧が高い人は、脳出血のリスクが高いことが分かります。そのため、午前中に血圧を測定して、適切な治療や生活改善を行うことが重要です。特に、高血圧の薬を服用している人は、午前中に効果が出るように服用時間を調整する必要があります。また、朝食を摂ることや適度な運動をすることも、午前中の血圧を下げる効果があります。
一方、夜間に血圧が高い人は、脳出血ではなく、脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患のリスクが高まります。動脈硬化性疾患とは、動脈の内壁にコレステロールやカルシウムなどが沈着して硬くなり、血流が妨げられることで起こる病気です。動脈硬化性疾患は、脳卒中のもう一つのタイプである脳梗塞や、心臓の血管が詰まって起こる心筋梗塞などを引き起こします。
夜間に血圧が高い人は、昼間に比べて夜間の血圧の低下率(夜間降圧率)が低い人です。通常、夜間は昼間に比べて血圧は10%以上低下しますが、夜間降圧率が10%未満の人を非夜間降圧型(非ジプター)と呼びます。非夜間降圧型は、夜間に血圧が高止まりするため、動脈硬化性疾患のリスクが高くなります。
では、夜間に血圧が高い人は、どれくらい動脈硬化性疾患のリスクが高まるのでしょうか。日本で行われた別の大規模な研究では、非夜間降圧型だった人は、正常な夜間降圧型だった人に比べて、脳梗塞の発症率が1.4倍、心筋梗塞の発症率が1.6倍高かったことが分かりました。また、非夜間降圧型だった人は、正常な夜間降圧型だった人に比べて、全死亡率も1.3倍高かったことも分かりました。
この研究では、一日中に測定した平均的な収縮期血圧や拡張期血圧も動脈硬化性疾患のリスクと関連していました。しかし、夜間降圧率と比べると、その関連度は弱くなっていました。つまり、夜間降圧率は一日中に測定した値よりも、動脈硬化性疾患のリスクをより正確に反映していると考えられます。
このことから、夜間に血圧が高い人は、動脈硬化性疾患のリスクが高まる可能性があります。動脈硬化性疾患とは、動脈の壁が厚くなり、硬くなり、弾力性を失うことで起こる病気です。動脈硬化性疾患によって、心臓や脳などの重要な臓器に十分な血液が届かなくなり、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
夜間降圧率とは、夜間の血圧が昼間の血圧に比べてどれだけ下がるかを表す指標です。通常、夜間には血圧が下がる傾向にありますが、それが十分に下がらない場合は、夜間降圧率が低いと言われます。夜間降圧率が低い人は、昼間の血圧が正常であっても、動脈硬化性疾患のリスクが高いと考えられています。
では、夜間降圧率を改善するにはどうすればよいでしょうか。一般的には、以下のような生活習慣の見直しが効果的です。
- 塩分の摂取量を減らす
- アルコールの摂取量を減らす
- 喫煙をやめる
- 適度な運動をする
- ストレスを減らす
- 睡眠時間を確保する
また、医師の指示に従って血圧降下薬を服用することも重要です。血圧降下薬には、夜間降圧率を改善する効果があるものもあります。自分に合った薬を選ぶためには、医師と相談することが必要です。
夜間降圧率は、動脈硬化性疾患のリスクを評価する重要な指標です。自分の夜間降圧率を知るためには、24時間血圧測定や家庭での自己測定が有効です。自分の血圧パターンを把握し、生活習慣や治療法を見直すことで、動脈硬化性疾患の予防に役立てましょう。
塩分、アルコールを控えなさいと医者から言われているが
酒やめられないかな。