70歳超えても働ける!厚生年金納付75歳までの制度内容とシニアの働き方

厚生年金納付75歳までについて

 

厚生年金納付75歳まで
2024年4月から始まった、厚生年金納付75歳まで延長制度。老後資金対策や働き方改革に大きな影響を与えるこの制度について、詳しく解説します。

従来、厚生年金の保険料納付は70歳まででしたが、高齢者の就労機会拡大と年金受給額増加を目的として、上限が75歳まで引き上げられました。

この制度は、働き方や老後設計にどのような変化をもたらすのでしょうか? 対象者や納付期間、メリット・デメリット、加入方法など、知っておくべきポイントを網羅し、 制度を最大限に活用するための情報を提供します。

老後の不安を解消し、より豊かな生活を送るためのヒントを見つけてください。

厚生年金の保険料はいつまで支払う?受給しながら働く場合も解説 - マネコミ!〜お金のギモンを解決する情報コミュニティ〜



もくじ

1. はじめに
2. 制度の概要
3. 制度のメリット
4. 制度のデメリット
5. 今後のスケジュール
6. 制度の利用にあたって
7. よくある質問
8. まとめ
9. 参考情報

 

 

厚生年金納付75歳まで 

1. はじめに

厚生年金納付75歳までの制度が、2024年4月から段階的に導入されています。これは、高齢者の就労機会の拡大と年金受給額の増加を目的としたものです。

この制度は、高齢者の社会参加を促進し、年金制度の持続可能性を向上させるために重要な役割を果たすことが期待されています。

本記事では、制度の概要、メリット・デメリット、今後のスケジュール、利用方法などを詳しく解説します。

高齢者の生活設計や年金制度全体に関心のある方、厚生年金納付75歳までの制度について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

2. 制度の概要

対象者

65歳以降も厚生年金保険に加入している人で、以下のいずれかに該当する方
企業等に雇用されている方
国民年金第1号被保険者の方で、任意加入している方

納付期間

66歳から75歳までの10年間

保険料

現行制度と同様

老齢年金受給額

納付期間が長くなるほど増加
詳細情報
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
日本年金機構: https://www.nenkin.go.jp/international/index.html

3. 制度のメリット

厚生年金納付を75歳まで延長することには、以下のようなメリットがあります。

1. 高齢者の就労機会の拡大

希望する方がより長く働き続けることができるようになります。
高齢者の豊富な経験や知識を活かした人材活用が可能になり、企業にとってもメリットがあります。
介護や医療などの高齢者に関わる産業の発展にもつながることが期待されます。

2. 年金受給額の増加

納付期間が長くなるほど、受け取る年金が増額されます。
老後の生活をより安心して送ることができるようになります。
年金制度の持続可能性の向上にもつながります。

3. 年金制度の持続可能性の向上

将来の年金給付の安定化に貢献することが期待されています。
高齢化社会の進展に伴い、年金制度の財政状況が悪化する懸念がありましたが、この制度はそれを改善する一つの手段と考えられます。
将来世代への負担軽減にもつながります。

これらのメリットは、高齢者個人の生活だけでなく、社会全体にとっても大きな利益をもたらすことが期待されています。

4. 制度のデメリット

1. 保険料負担の増加

70歳を超えても厚生年金保険料を支払う必要するため、これまでと比べて保険料負担が大きくなります。具体的には、65歳時点の月額保険料が約10万円の場合、75歳まで納付した場合の累計保険料は約2,400万円増加することになります。

対象者への影響: 加入者の所得や家族構成によって負担の程度は異なりますが、特に低所得者や共働き世帯にとっては大きな負担となる可能性があります。
企業への影響: 企業は、加入している従業員の厚生年金保険料を負担する必要があります。中小企業の場合、人件費増加につながり、経営に悪影響を及ぼす可能性があります。
2. 企業の負担増加

企業は、70歳を超えた従業員の厚生年金保険料を負担する必要があります。中小企業の場合、人件費増加につながり、経営に悪影響を及ぼす可能性があります。

具体的な負担: 企業規模や従業員の年齢構成によって負担内容は異なりますが、例えば、従業員数100人の企業で、平均年齢が68歳のとき、厚生年金保険料の負担額は約2,000万円増加すると推計されています。
対応策: 企業は、制度導入に備えて、人件費の抑制策や福利厚生制度の見直しなどを検討する必要があります。

制度のメリットとデメリットを比較検討した上で、加入の是非を判断することが重要です。

その他

上記以外にも、以下のようなデメリットが指摘されています。

加入手続きの煩雑さ: 制度の開始当初は、加入手続きが煩雑になる可能性があります。
運用体制の整備: 厚生年金機構は、新たな加入者に対応するための体制を整備する必要があります。

これらのデメリットは、制度の円滑な運用に向けて、今後対応していくことが期待されています。

5. 今後のスケジュール

厚生年金納付75歳までの制度導入は、段階的に進められています。

2024年4月: 66歳到達者から任意加入が可能となります。

2028年4月: 68歳到達者から経過措置が適用されます。経過措置では、希望する方が70歳まで任意加入することができます。

2032年4月: 70歳到達者全員が制度の対象となります。

経過措置の詳細については、厚生労働省日本年金機構のホームページでご確認ください。

今後のスケジュールに関する注意点
上記はあくまでもスケジュールであり、変更される可能性があります。最新の情報は、厚生労働省日本年金機構のホームページでご確認ください。
経過措置の適用を受けるためには、一定の条件を満たす必要があります。詳しくは、厚生労働省日本年金機構のホームページでご確認ください。
参考情報
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
日本年金機構: https://www.nenkin.go.jp/international/index.html

6. 制度の利用にあたって

厚生年金納付を75歳まで延長するかどうかは、個人の状況や考え方に応じて判断する必要があります。制度のメリット・デメリットをよく理解した上で、加入を検討しましょう。

判断ポイント
将来の働き方: 70歳を超えても働きたいかどうか
経済状況: 保険料を支払う余裕があるかどうか
年金受給額への期待: 将来の年金受給額をどのくらい増やしたいか
加入手続き

66歳到達者は、2024年4月から任意加入が可能となります。加入手続きは、お勤めの会社や日本年金機構にご確認ください。

■ 民間企業等に雇用されている方

お勤めの会社に加入を申し出る必要があります。
会社によっては、加入要件や手続き方法が異なる場合がありますので、詳細は会社にご確認ください。

国民年金第1号被保険者の方で、任意加入を希望する場合

日本年金機構に加入を申し出る必要があります。
加入手続きは、日本年金機構のホームページまたは窓口にてご案内しています。

■ その他

詳しくは、厚生労働省日本年金機構のホームページをご覧ください。

厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/index.html

日本年金機構

https://www.nenkin.go.jp/international/index.html

7. よくある質問

厚生年金納付75歳まで よくある質問
Q: 70歳を過ぎて働いていない場合は、加入できますか?

A: いいえ。加入には、65歳以降も厚生年金保険に加入していることが条件となります。国民年金第1号被保険者の方で、任意加入している場合は加入できます。

Q: いくら保険料を支払う必要がありますか?

A: 現行制度と同様、給与の一定割合を支払う必要があります。具体的な金額は、加入する方の給与によって異なります。

Q: どのくらい年金が増えますか?

A: 納付期間が1年間延長されるごとに、年金は約0.7%増額されます。例えば、75歳まで10年間保険料を納付した場合、年金は約7%増額されます。

Q: 加入するにはどうすればよいですか?

A: 66歳到達者は、2024年4月から任意加入が可能となります。加入手続きは、お勤めの会社や日本年金機構にご確認ください。

■ 民間企業等にお勤めの方

お勤めの会社の総務人事部等にお問い合わせください。

国民年金第1号被保険者の方で、任意加入を希望される方

日本年金機構の各支所・出張所にお問い合わせください。

日本年金機構のホームページ

https://www.nenkin.go.jp/international/index.html

※ 上記の情報は、2024年4月時点のものです。最新の情報については、厚生労働省日本年金機構のホームページをご確認ください。

8. まとめ

厚生年金納付を75歳まで延長する制度は、高齢者の就労機会の拡大と年金受給額の増加を目的としたものです。2024年4月から段階的に導入が開始されており、今後は対象者が拡大していく予定です。

制度には、保険料負担の増加や企業の負担増加などのデメリットもありますが、高齢者の生活選択の幅を広げ、年金制度の持続可能性を向上させるというメリットも期待されています。

加入を検討する際には、制度の内容やメリット・デメリットをよく理解し、自身の状況や考え方に照らし合わせて判断することが重要です。

制度に関する詳細は、厚生労働省日本年金機構のホームページをご覧ください。

厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
日本年金機構: https://www.nenkin.go.jp/international/index.html

9. 参考情報

厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
日本年金機構: https://www.nenkin.go.jp/

その他

厚生年金納付75歳までの詳細については、厚生労働省日本年金機構のホームページをご覧ください。
制度に関する最新情報は、各省庁のホームページ等で随時更新されています。