横田基地の管制空域について
横田基地の管制空域
横田基地の管制空域は、日本領空でありながら米軍が管制する空域です。この空域は、広大な範囲をカバーしており、民間機の運航に支障をきたしています。また、民間機と米軍機の混在する空域であることから、安全性への懸念も高まっています。
出典https://trafficnews.jp/photo/127170#photo7
今後、日米間で協議が行われ、横田基地の管制空域のあり方が決まっていくものと考えられます。
目次
1 はじめに
2 横田基地の管制空域とは
2-1 概要
2-2 範囲
2-3 高度
3 横田基地の管制空域の運用
3-1 米軍が管制
3-2 民間機の飛行制限
4 横田基地の管制空域の問題点
4-1 民間機の運航に支障
4-2 安全性への懸念
5 横田基地の管制空域の今後
6 横田基地の管制空域のまとめ
1 はじめに
横田基地は、東京都福生市にある在日米軍の基地です。この基地に関連して、日本領空でありながら米軍が管制する「横田基地の管制空域」が存在しています。
この記事では、横田基地の管制空域の概要、運用、問題点、今後について解説します。
はじめに、横田基地の管制空域とはどのようなものなのか、その概要について解説します。
2 横田基地の管制空域とは
2-1 概要
2-2 範囲
横田基地の管制空域は、東京都・埼玉県・群馬県・栃木県・神奈川県・福島県・新潟県・長野県・山梨県・静岡県の1都9県にまたがる空域です。
南半分は羽田空港への離発着ルートを避けるように東へ向かって上限高度が低く設定されており、南東部分の上限高度は8000フィート（約2440m）です。上限高度は西に行くほど、そして北へ行くほど高くなっており、一番北側の部分は上限高度が2万3000フィート(約7000m)と設定されています。
具体的には、以下の図のようになっています。
[図：横田基地の管制空域]
2-3 高度
横田基地の管制空域の高度は、最低高度が2450m、最高高度が7000mです。
最低高度は、羽田空港への離発着ルートを避けるように東へ向かって低く設定されています。南東部分の上限高度は8000フィート（約2440m）です。
上限高度は、西に行くほど、そして北へ行くほど高くなっており、一番北側の部分は上限高度が2万3000フィート(約7000m)と設定されています。
3 横田基地の管制空域の運用
3-1 米軍が管制
横田基地の管制空域は、米軍が管制しています。
民間機は、この空域を飛行する場合、事前に米軍に許可を得る必要があります。また、許可を得ても、高度や経路などの制限があります。
米軍が横田基地の管制空域を管制する理由としては、以下のようなものが挙げられます。
しかし、米軍が管制することによって、民間機の運航に支障が生じるという問題もあります。
今後、日米間で横田基地の管制空域のあり方が協議される中で、米軍が管制するかどうかについても議論される可能性があります。
3-2 民間機の飛行制限
横田基地の管制空域を飛行する民間機には、以下の制限があります。
- 高度は2450m以上7000m以下に限る
- 経路は、米軍から指定された経路に限る
- 飛行計画は、事前に米軍に提出する
高度制限
横田基地の管制空域の最低高度は2450m、最高高度は7000mです。民間機は、この高度範囲内でしか飛行することができません。
経路制限
横田基地の管制空域を飛行する民間機は、米軍から指定された経路に限られます。経路は、横田基地の航空機の安全な運用を考慮して設定されています。
飛行計画の提出
横田基地の管制空域を飛行する民間機は、事前に米軍に飛行計画を提出する必要があります。飛行計画には、出発地、目的地、出発・到着時刻、経路、高度などの情報が記載されています。
これらの制限により、民間機は、横田基地の管制空域を迂回して飛行する必要があるため、飛行距離が長くなり、燃料消費量が増えます。また、飛行時間が長くなるため、遅延や欠航の原因にもなります。
4 横田基地の管制空域の問題点
4-1 民間機の運航に支障
横田基地の管制空域は、民間機の運航に支障をきたしています。
民間機は、横田基地の管制空域を迂回して飛行する必要があるため、飛行距離が長くなり、燃料消費量が増えます。また、飛行時間が長くなるため、遅延や欠航の原因にもなります。
具体的には、羽田空港から北陸・西日本方面へ向かう民間機は、東京湾上で旋回し急上昇して横田空域を越えなければなりません。このため、飛行距離は約100km長くなり、燃料消費量は約1トン増えると言われています。また、飛行時間は約20分長くなるため、遅延や欠航の原因となっています。
さらに、横田基地の管制空域は、民間機と米軍機の混在する空域です。そのため、衝突事故のリスクが高まることが懸念されています。
このように、横田基地の管制空域は、民間機の運航にさまざまな支障をきたしています。
4-2 安全性への懸念
横田基地の管制空域は、民間機と米軍機の混在する空域です。そのため、衝突事故のリスクが高まることが懸念されています。
実際、2009年には、横田基地の管制空域内で、民間機と米軍機がニアミス事故を起こしています。また、2016年には、横田基地の管制空域内で、民間機が米軍機の飛行経路に進入し、米軍機から警告を受ける事態が発生しています。
これらの事故や事態を受けて、横田基地の管制空域の安全性に対する懸念が高まっています。
安全性への懸念を解消するためには、横田基地の管制空域の運用を改善する必要があると考えられます。具体的には、以下の対策が考えられます。
- 民間機と米軍機の管制を分離する
- 管制空域を縮小する
- 管制システムを高度化する
今後、日米間で協議が行われ、これらの対策を講じるかどうかが検討されるものと予想されます。
5 横田基地の管制空域の今後
横田基地の管制空域の今後については、議論が続いています。
一部の有識者からは、横田基地の管制空域を縮小または撤廃すべきとの意見が出されています。その理由としては、以下の点が挙げられます。
- 民間機の運航に支障をきたしている
- 安全性への懸念がある
一方、米軍からは、横田基地の管制空域は、日本の安全保障に不可欠であるとの意見が出されています。その理由としては、以下の点が挙げられます。
今後、日米間で協議が行われ、横田基地の管制空域のあり方が決まっていくものと考えられます。
今後の可能性
横田基地の管制空域の今後については、以下の2つの可能性が考えられます。
縮小
横田基地の管制空域を縮小する案です。具体的には、民間機の運航に支障をきたす部分を縮小する、または、民間機と米軍機の混在する部分を縮小するといったことが考えられます。
撤廃
横田基地の管制空域を撤廃する案です。この場合、横田基地や厚木基地などの飛行場を利用する航空機に対する進入管制業務は、民間の航空管制会社が行うことになります。
どちらの案が採用されるかは、日米間の協議の行方次第です。
6 横田基地の管制空域のまとめ
横田基地の管制空域は、日本領空でありながら米軍が管制する空域です。この空域は、民間機の運航に支障をきたしており、安全性への懸念も高まっています。
横田基地の管制空域の今後については、日米間で議論が続いています。一部の有識者からは、横田基地の管制空域を縮小または撤廃すべきとの意見が出されています。一方、米軍からは、横田基地の管制空域は、日本の安全保障に不可欠であるとの意見が出されています。
今後、日米間での協議を通じて、横田基地の管制空域のあり方が決まっていくものと考えられます。
海保機とエアバスとの衝突炎上事故も、この横田基地のために過密空港となり、
起こったのではないのかと言われている。
戦後70年も経つのにいつまでも進駐軍に占領されてる日本
だれか救世主が現れてくれないのか
切に願います。
