攻撃ドローンウクライナがもたらす影響とは?

攻撃ドローン ウクライナについて

ウクライナは、近年、攻撃ドローンの開発と運用に力を入れている国の一つだ。2014年にロシアとの紛争が勃発して以来、ウクライナは自国の防衛能力を高めるために、様々なタイプのドローンを導入してきた。この記事では、ウクライナ保有する主な攻撃ドローンについて紹介する。

出典

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/69395

 


まず、ウクライナが最も多く使用している攻撃ドローンは、トルコ製のバイラクタール TB2だ。このドローンは、中距離無人攻撃機(MALE)と呼ばれるカテゴリーに属し、最大離陸重量は650キログラム、最大速度は222キロメートル/時、最大飛行高度は8,230メートル、最大飛行時間は24時間である。バイラクタール TB2は、4基のハードポイントに最大150キログラムの兵装を搭載できる。兵装としては、レーザー誘導式のMAM-LとMAM-Cミサイルが主に使用される。これらのミサイルは、精密誘導弾(PGM)と呼ばれるカテゴリーに属し、目標に対して高い命中精度と破壊力を発揮する。

ウクライナは2019年にトルコから6機のバイラクタール TB2を購入し、2020年にさらに6機を追加した。ウクライナ軍は、これらのドローンを主に偵察や監視に使用しているが、必要に応じて攻撃も行っている。2020年10月には、ウクライナ軍がバイラクタール TB2でロシア支援の分離主義勢力の拠点を攻撃し、武器庫や車両などを破壊したことが報じられた。バイラクタール TB2は、トルコがシリアやリビアで実戦投入したことで注目されたドローンであり、ウクライナも同様にその有効性を実証している。

次に、ウクライナが開発中の攻撃ドローンとして注目されているのが、ネプチューンという名前の巡航ミサイルだ。このミサイルは、実質的には巡航ミサイル無人航空機(UCAV)と呼べるものであり、一度発射されると自律的に飛行し、目標を探索して攻撃する。ネプチューンは、最大離陸重量は280キログラム、最大速度は900キロメートル/時、最大飛行高度は10,000メートル、最大射程距離は280キロメートルである。ネプチューンは、250キログラムの弾頭を搭載し、海上や陸上の固定・移動目標を破壊できる。

ウクライナは2013年からネプチューンの開発を開始し、2020年には初の実射試験を成功させた。ウクライナは、ネプチューンを自国の沿岸防衛や対艦攻撃の主力兵器として位置づけており、2021年には量産に入る予定だ。ネプチューンは、ロシアの黒海艦隊に対抗するための重要な戦力となると期待されている。

最後に、ウクライナが開発中の攻撃ドローンとして挙げられるのが、スペクトルという名前のステルス無人攻撃機(UCAV)だ。このドローンは、最大離陸重量は1,000キログラム、最大速度は800キロメートル/時、最大飛行高度は12,000メートル、最大飛行時間は6時間である。スペクトルは、2基のハードポイントに最大200キログラムの兵装を搭載できる。兵装としては、レーザー誘導式や赤外線誘導式のミサイルや爆弾が想定される。スペクトルは、ステルス性能を持ち、敵のレーダーや防空システムを回避しながら目標を攻撃できる。

ウクライナは2018年にスペクトルの開発を開始し、2020年には初飛行に成功した。ウクライナは、スペクトルを自国の空軍の主力兵器として位置づけており、2023年には実戦配備する予定だ。スペクトルは、ロシアの高度な防空システムに対抗するための重要な戦力となると期待されている。

以上が、ウクライナ保有する主な攻撃ドローンについての紹介である。ウクライナは、ロシアとの紛争を契機に、攻撃ドローンの開発と運用に積極的に取り組んできた。攻撃ドローンは、人員や資源が限られた状況下で、敵に対して高い威力と効率性を発揮する兵器である。ウクライナは、今後も攻撃ドローンの技術的な向上や戦術的な活用を進めていくだろう。