「マスクのEVはトランプ大統領任期内で大儲けできるか」について
「マスクのEVはトランプ大統領任期内で大儲けできるか」
トランプ氏の大統領再選によって、イーロン・マスク氏率いるテスラは新たな局面を迎えています。選挙戦でマスク氏がトランプ氏を強力に支援したことで、両者の関係は一見良好に見えます。しかし、トランプ氏の性格や過去の政権運営を考慮すると、この関係が長続きするかどうかは不透明です。また、トランプ政権のEV政策がテスラにとって追い風になるのか、それとも逆風になるのかも注目されます。
マスク氏は、なぜトランプ支持なのか？◆EV補助廃止でも親密の謎―専門家に聞く【アメリカ大統領選挙2024】 (時事通信) - Yahoo!ニュース
もくじ
1. トランプ氏とマスク氏の関係の変遷
2. トランプ政権のEV政策とその影響
3. テスラの競争力と市場環境の変化
4. マスク氏の政治的影響力の行方
5. EVビジネスの将来展望
1.トランプ氏とマスク氏の関係の変遷
トランプ氏とマスク氏の関係は、選挙期間中に急速に接近しました。マスク氏は7月にトランプ氏への支持を正式に表明し、10月にはペンシルベニア州の集会に応援に駆け付けて演説を行いました[7]。この背景には、マスク氏が政府の規制緩和を期待していることがあります。特に、スペースXに対する連邦航空局（FAA）の規制に強く反発しており、トランプ政権下での規制緩和を望んでいるようです[7]。
トランプ氏も、マスク氏を高く評価しています。6月には「私はEVの大ファンだ。私はイーロン（マスク）のファンだ。イーロンが好きだ」と述べ[7]、9月には大統領に再選された場合、マスク氏を「政府効率化委員会」のトップに起用する意向を表明しました[8]。
2. トランプ政権のEV政策とその影響
トランプ氏は、バイデン政権下で進められてきたEV推進政策に批判的な姿勢を示しています。具体的には、環境保護局（EPA）と運輸省の自動車関連規則の撤廃や、EVの税額控除などの優遇措置の縮小または廃止を検討しています[2]。また、カリフォルニア州が独自の自動車排ガス規制を設定する権限を剥奪する可能性も示唆しています[2]。
これらの政策変更により、自動車メーカーはより収益性の高いガソリンエンジン搭載のSUVやトラックを製造しやすくなる一方、EVへの大規模投資の先行きが不透明になる可能性があります[2]。調査会社グローバルデータは、トランプ氏の政策によって2030年の米自動車市場におけるEVのシェア見通しを33％から28％に引き下げました[6]。
3. テスラの競争力と市場環境の変化
興味深いことに、トランプ氏の政策はテスラにとってむしろ追い風となる可能性があります。CFRAリサーチのアナリスト、ギャレット・ネルソン氏は「テスラ以外にEVで利益を上げている企業はないため、EV補助金の削減や廃止はテスラの競争上の優位性を拡大することになる」と指摘しています[8]。
また、トランプ氏が中国からの輸入品、特にEVに高関税を課す方針を示していることから、テスラは競争から守られる可能性があります[8]。実際、トランプ氏の勝利が報じられた日、テスラの株価は約15％上昇しました[8]。
4.マスク氏の政治的影響力の行方
マスク氏がトランプ政権下で重要な役割を果たす可能性が高まっています。トランプ氏は、マスク氏を政府効率化委員会のトップに起用する意向を示しており、これによりマスク氏はAIや宇宙探査、EVに関する米国の政策に影響力を持つ可能性があります[8]。
キルター・シェビオットのアナリスト、マムタ・バレチャ氏は、「これらは全て、テスラなどの事業を通じてマスク氏自身が直接的な利害関係を持つ分野だ」と指摘しています[8]。マスク氏の政治的影響力が強まれば、彼の事業にとって有利な政策決定が行われる可能性が高まります。
5. EVビジネスの将来展望
トランプ政権下でのEV市場の見通しは不透明です。一方で、EVの普及は世界的な潮流であり、完全に止めることは難しいでしょう。自動車メーカーは、既に多額の投資をEVに行っており、急激な方針転換は困難です。
しかし、政策変更によってEVの普及ペースが鈍化する可能性は高いです。コンサルティング会社アリックスパートナーズは、北米では2027年にかけておよそ1290億ドル（約19兆7500億円）相当のEV投資が「リスクにさらされる」と分析しています[6]。
一方で、自動車メーカーは収益性の高いガソリン車の生産拡大を探ると同時に、EV生産工場をハイブリッド車も生産できる態勢に転換する可能性があります[6]。このように、EVビジネスは短期的には不確実性が高まるものの、長期的には技術革新と市場の要求に応じて進化を続けていくと予想されます。
Citations:
[1] https://www.tokyo-np.co.jp/article/365219
[2] https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2024/11/523265.php
[3] https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-06/SMJ7YAT0G1KW00
[4] https://jp.reuters.com/markets/global-markets/BMDUUSY2RJJWFBLYLTOCFNGFCQ-2024-11-07/
[5] http://www3.nhk.or.jp/news/html/20241106/k10014630871000.html
[6] https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-08/SMLE2ADWRGG000
[7] https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2024/fis/kiuchi/1011
[8] https://jp.reuters.com/world/us/SDEJZ7T4NFPDDFQZSJAGTGHMKY-2024-11-06/
[9] https://www.youtube.com/watch?v=SCIJmffpZuI
[10] https://www.perplexity.ai/elections/2024-11-05/us/president
トランプが大統領に就任して飽きられた人間は35日以内に消えるという。
マスクがトランプに飽きられるかどうか未知数だが来年の2月にははっきりするだろう。
