「ニッサンの売上減少」が示す経営危機とその背景

ニッサンの売上減少について

 

ニッサンの売上減少」

CMに起用したキモタクの「やっちまったニッサン」のキャッチがまずかったね。

日産自動車の売上減少は、近年の業績悪化の中で特に顕著な問題となっています。2025年3月期第1四半期の決算発表を受けて、同社は営業利益が99%減少したことを明らかにしました。この背景には、北米市場での競争激化や販売コストの増加が影響しています。本稿では、日産の売上減少に関する詳細を分析し、その原因や今後の見通しについて考察します。

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 目次

1. 業績概要
   - 売上高と営業利益
   - 地域別の業績

2. 売上減少の原因
   - 北米市場の影響
   - 販売コストの増加
   - 在庫過剰と販売奨励金

3. 今後の展望
   - 中期経営計画と目標
   - 新型車投入計画
   - 市場環境と競争状況

4. まとめ
   - 日産の課題と今後の戦略

 

 1. 業績概要

 売上高と営業利益

日産自動車の2025年3月期第1四半期(4〜6月)の業績は、厳しい結果となりました。連結売上高は前年同期比2.8%増の2兆9984億円となりましたが、営業利益は前年同期比99.2%減の9億9500万円にとどまりました[1][3]。この大幅な減益は、円安効果による237億円のプラスがあったにもかかわらず、実質的には赤字決算と見られる状況です[3]。

 地域別の業績

地域別の業績を見ると、北米市場では売上が増加したものの、209億円の営業損失を計上しました[1]。一方、日本国内市場では依然として厳しい状況が続いており、他の地域でも伸び悩みが見られます[3]。特に欧州市場では159億円の営業赤字に転落しており、全体的に厳しい業績となっています。

 2. 売上減少の原因

 北米市場の影響

北米市場での業績悪化が最大の要因となっています。主力SUVであるローグの2024年モデルへの切り替えが遅れたことで、在庫が膨らみ、販売コストが急増しました[1]。また、ハイブリッド車(HV)の需要が高まる中、日産のHV不在が影響しています[1][4]。

 販売コストの増加

競合他社が2024年モデルの販売を開始する中、日産は2023年モデルの在庫を抱えたまま販売を続けたため、販売コストが膨らみました[1]。6月の1台当たりインセンティブ額は約4000ドル(約60万円)と1年前の2倍近い水準まで上昇し、トヨタ自動車の2.5倍、ホンダの1.6倍に相当する金額となっています[1]。

 在庫過剰と販売奨励金

2024年に入り、日産は販売不振と在庫過剰に悩まされています。販売台数が低迷する一方で、生産台数がそれを上回ったことで在庫が過剰になり、ディーラーへの奨励金支出が増加し、利益率を圧迫しています[3]。

 3. 今後の展望

 中期経営計画と目標

日産は新たな中期経営計画を策定中ですが、当初の目標達成が危ぶまれています。2027年3月期に100万台の販売増を目指していましたが、現状では厳しい状況です[2]。

 新型車投入計画

日産は新型車の投入を計画していますが、特にハイブリッド車の需要が高まる北米市場での新型車投入の遅れが課題となっています[4]。

 市場環境と競争状況

北米と中国市場におけるシェア争いの激化や、日本国内市場での厳しい状況が続いています[3]。特に、ハイブリッド車市場での競争力強化が急務となっています。

 4. まとめ

 日産の課題と今後の戦略

日産の最大の課題は、北米市場での競争力回復と在庫管理の適正化です。また、ハイブリッド車の投入や電気自動車(EV)戦略の強化も重要です。今後は、サプライヤーとの連携を強化し、コスト競争力を高めることが必要です[2]。

さらに、PBR(株価純資産倍率)が0.24倍という異常に低い水準にあることから、市場の信頼回復も急務です[3]。新経営計画の下で、収益性の改善と持続可能な成長戦略の実行が求められています。

 

Citations:
[1] https://toyokeizai.net/articles/-/791289
[2] https://newswitch.jp/p/41306
[3] https://news.yahoo.co.jp/articles/919b260553eff2fbd6904e8e79474155c6ffb405
[4] https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240725/k10014523381000.html
[5] https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-25/SH5I5GT0AFB400
[6] https://news.yahoo.co.jp/articles/ef5fda649d45447caed1b90025cc435c342955b7
[7] https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1305580.html
[8] https://www.netdenjd.com/articles/-/304965

 

補足

訳の分からないクルマeパワーってHVの代わりにならないの?

e-POWERハイブリッド車(HV)の代替として完全に置き換わるわけではありませんが、独自の利点を持つシステムです。以下に、e-POWERとHVの比較を通じて、その理由を説明します。

 e-POWERの特徴

- e-POWERは「シリーズ方式」のハイブリッドシステムで、常時モーターで走行します[1][2]。
- エンジンは発電専用で、直接車輪を駆動しません[2]。

 e-POWERとHVの比較

 メリット

1. **走行フィール**
   - e-POWERは電気自動車に近い滑らかな加速感が得られます[1]。
   - 特に市街地走行では、力強い加速感を味わえます[2]。

2. **簡便性**
   - 充電の必要がなく、通常のガソリン給油で済みます[1]。

3. **初期コスト**
   - 一般的に、同クラスの電気自動車よりも本体価格が安いです[1]。

デメリット

1. **高速走行時の燃費**
   - e-POWERは高速走行時に燃費が低下する傾向があります[2]。
   - 従来のHVの方が高速走行時の燃費効率が良い場合があります。

2. **ランニングコスト**
   - 長期的には、従来のHVや電気自動車の方がランニングコストが低くなる可能性があります[1]。

3. **システムの複雑さ**
   - エンジンとモーターの両方を搭載するため、システムが複雑になる可能性があります。

 まとめ

e-POWERは、電気自動車のような走行感と従来のガソリン車の利便性を両立させたシステムですが、全ての面でHVを上回るわけではありません。特に高速走行時の燃費や長期的なランニングコストでは、従来のHVの方が優位な場合があります。

したがって、e-POWERはHVの完全な代替というよりも、異なる特性を持つ選択肢の一つと考えるべきでしょう。ユーザーの使用環境や優先事項(市街地中心の走行か、長距離高速走行が多いかなど)によって、e-POWERとHVのどちらが適しているかが変わってきます。

Citations:
[1] https://www.tanpopo-village.jp/kuruma/column/6757
[2] https://bestcarweb.jp/feature/column/598444
[3] https://www.tanpopo-village.jp/kuruma/column/e-power%E3%80%81%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%8C%E5%BC%B7%E3%81%84%EF%BC%8F%E3%81%93%E3%81%93%E3%81%8C%E5%BC%B1%E3%81%84
[4] https://www.nextage.jp/stockcar/nissan/serena/feature/315810/
[5] https://bbs.kakaku.com/bbs/K0000920632/SortID=22128007/
[6] https://autonavi.car-mo.jp/mag/category/news/feature/hybridcar/
[7] https://www.carsensor.net/contents/market/category_1491/_63571.html
[8] https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1305580.html

 

わざわざガソリン燃やして直接駆動しない。

なんかもったいないかなという感じがぬぐえ切れない。

カルロスゴーンの負の遺産が大きいようです。

彼はレバノンで戦火に怯えている日々を送っています。

早く日本に送還されて正当な裁きが受けられることを祈ります。