ポリファーマシー薬を減らす方法とはについて
ポリファーマシー薬を減らす方法とは
高齢化社会が進展する中、多くの疾患を抱え、複数の薬を服用する人が増えています。しかし、薬の飲み間違いや副作用のリスクが高まる「ポリファーマシー」という問題も深刻化しています。
この文書では、ポリファーマシーの現状とリスク、そして薬を減らすための具体的な方法について解説します。
もくじ
1. ポリファーマシーとは
* 定義
* リスク
2. ポリファーマシーの現状
3. ポリファーマシー薬を減らす方法
* かかりつけ医に相談する
* 薬剤師に相談する
* 服薬状況を記録する
* 服薬支援サービスを利用する
* 具体的な減薬方法
4. ポリファーマシーに関する参考資料
ポリファーマシー薬を減らす方法とは
1. ポリファーマシーとは
1.1 定義
ポリファーマシーとは、複数の医療機関から処方された薬を多く服用することによって、薬の相互作用や副作用のリスクが高まる状態を指します。厚生労働省では、5種類以上の薬を服用している状態をポリファーマシーと定義しています。
近年、高齢化社会が進展し、複数の疾患を抱え、多くの薬を服用する人が増えています。そのため、ポリファーマシーになりやすい傾向があります。
1.2 リスク
ポリファーマシーには、以下のようなリスクがあります。
薬の相互作用による副作用の増加:異なる薬同士が相互作用を起こし、本来の効果が得られなかったり、副作用が現れたりすることがあります。
転倒・骨折のリスク増加:薬の副作用によってふらつきや目まいなどの症状が現れ、転倒・骨折などのリスクが高まります。
認知症の悪化:薬の副作用によって認知機能が低下し、認知症の悪化につながる可能性があります。
入院リスク増加:薬の副作用や体調不良によって入院が必要になるリスクが高まります。
死亡リスク増加:薬の副作用や合併症によって死亡するリスクが高まります。
2. ポリファーマシーの現状
厚生労働省の調査によると、2020年時点で、65歳以上の国民の約3割がポリファーマシーの状態にあります。また、近年この割合は増加傾向にあります。
ポリファーマシーは、高齢者だけでなく、若い世代でも起こり得ます。特に、複数の疾患を抱えている人や、複数の医療機関を受診している人は、ポリファーマシーのリスクが高くなります。
3. ポリファーマシー薬を減らす方法
ポリファーマシーのリスクを軽減するためには、薬を減らすことが重要です。薬を減らすためには、以下のような方法があります。
3.1 かかりつけ医に相談する
ポリファーマシーが心配な場合は、まずかかりつけ医に相談しましょう。医師は、服薬状況を総合的に判断し、必要に応じて薬の減量や中止を検討します。
3.2 薬剤師に相談する
薬剤師は、薬の効果や副作用について詳しく 知識を持っているため、ポリファーマシーの解消に向けてアドバイスやサポートをしてくれます。
3.3 服薬状況を記録する
お薬手帳に、服用している薬の名前、用法、用量、服用開始日などを記録しておくと、服薬状況を把握しやすくなります。
3.4 服薬支援サービスを利用する
自治体によっては、服薬支援サービスを提供しているところがあります。服薬支援サービスでは、服薬状況の確認や、飲み忘れ防止のためのサポートなどをを受けることができます。
3.5 具体的な減薬方法
同効薬の置換:同じ効果を持つ薬でも、副作用や飲み合わせなどが異なる場合があります。医師や薬剤師と相談し、より安全性の高い薬に置き換えることができます。
服薬回数の削減:1日に何度も服用する薬がある場合は、1日1回の服用薬に変更できる場合もあります。
頓服薬の整理:頓服薬は、必要な時だけ服用する薬です。服用していない頓服薬があれば、医師や薬剤師に相談して、必要なものだけ残してもらうことができます。
サプリメントや健康食品の見直し:サプリメントや健康食品によっては、医薬品との相互作用がある場合があります。服用しているサプリメントや健康食品について、医師や薬剤師に相談しましょう。
4. ポリファーマシーに関する参考資料
厚生労働省 高齢者の医療・介護における多剤服薬(ポリファーマシー)対策https://www.pmda.go.jp/english/safety/info-services/drugs/medical-safety-information/0002.html
日本病院薬剤師会 ポリファーマシー対策の進め方https://www.jshp.or.jp/activity/guideline/20230911-1.html
おうち薬剤師ポータルサイト ポリファーマシーhttps://www.city.shunan.lg.jp/soshiki/23/105245.html
ポリファーマシーでお困りの場合は、一人で悩まず、ぜひ上記の窓口にご相談ください。