【増加中】引き取り手がいない遺体処置の流れと課題を徹底解説!

引き取り手がいない遺体処置について

 

引き取り手がいない遺体処置

近年、少子高齢化や家族形態の変化などの影響で、引き取り手がいない遺体、いわゆる「無縁遺体」が増加しています。無縁遺体の増加は、社会全体にとって様々な課題を提起しており、その処置方法は倫理的な観点からも議論されています。

本稿では、無縁遺体の処置の流れ、増加の背景、そして課題について詳しく解説します。さらに、無縁遺体問題への取り組みについても紹介します。

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目次

1. 無縁遺体の処置の流れ
   1-1. 警察による身元調査と公開
   1-2. 自治体による埋葬等
2. 無縁遺体の増加と課題
    2-1.無縁遺体の増加
    2-2.費用負担の増加
    2-3. 供養の問題
    2-4.倫理的な問題
3. 無縁遺体問題への取り組み
    3-1.エンディングノートの普及
    3-2.地域における見守り活動
    3-3.無縁遺体に関する制度の見直し
4. 結論

 

 引き取り手がいない遺体処置

1. 無縁遺体の処置の流れ

1-1. 警察による身元調査と公開

* 警察は、発見された遺体の身元を調査します。
* 身元が判明した場合は、遺族に連絡を取ります。
* 遺族がいない、または連絡が取れない場合は、「行旅死亡人」として、官報に氏名、年齢、性別、発見場所などを公告します。
* 公告期間内に名乗り出る人がいなければ、「無縁」として、次のステップに進みます。

1-2. 自治体による埋葬等

* 無縁遺体となった場合は、死亡地の市町村長が埋葬または火葬を行います。
* 埋葬や火葬にかかる費用は、原則として市町村長が負担しますが、埋葬地によっては、使用者負担となる場合もあります。
* 遺骨は、市町村長によって永代供養されます。

2. 無縁遺体の増加と課題

2-1. 無縁遺体の増加

近年、無縁遺体は増加傾向にあります。厚生労働省によると、2020年の無縁遺体は2,178人に上り、過去最多を更新しました。少子高齢化や家族形態の変化などが原因と考えられています。

2-2. 費用負担の増加

無縁遺体の増加は、自治体にとって大きな財政負担となっています。2020年の無縁遺体埋葬等に要した費用は約5億円で、過去10年間で約2億円増加しています。

2-3. 供養の問題

無縁遺体の遺骨は、市町村長によって永代供養されますが、供養に対する考え方や方法は人それぞれであり、十分な供養が行われていないという意見もあります。

2-4. 倫理的な問題

無縁遺体の増加は、家族や地域における絆の希薄化を象徴する問題として、倫理的な観点からも議論されています。

3. 無縁遺体問題への取り組み

3-1. エンディングノートの普及

エンディングノートに葬儀や埋葬に関する希望を書き記しておくことで、遺族の負担を軽減することができます。

3-2. 地域における見守り活動

地域住民による高齢者の一人暮らし世帯の見守り活動などを通して、孤独死を防ぐ取り組みが重要です。

3-3. 無縁遺体に関する制度の見直し

無縁遺体の埋葬や火葬にかかる費用の負担方法や、遺骨の供養方法などについて、制度の見直しが必要とされています。

4. 結論

無縁遺体問題は、単なる行政上の問題にとどまらず、現代社会における家族や地域における絆の希薄化を象徴する問題でもあります。今後は、行政、地域、そして個人が協力し、無縁遺体問題の解決に向けて取り組んでいくことが重要となります。

参考情報

* 厚生労働省:
* 全国霊園・墓地検索ポータルサイト「お墓探しならライフドット」: 
* 公益社団法人 日本仏教徒協議会: