【日本軍秘蔵兵器】タチ6とは? その特徴と戦績を徹底解説!

タチ6について タチ6 太平洋戦争の影に潜む、日本の秘密兵器「タチ6」とは?第二次世界大戦中、日本陸軍は敵機の接近を早期に探知し、防空管制に情報を提供する役割を担う超短波警戒機「タチ6」を開発・運用しました。本土空襲の早期警戒に大きく貢献した一方、その技術は戦後のレーダー開発にも大きな影響を与えました。しかし、タチ6の詳細な情報は歴史の影に埋もれ、その全貌は未だ多くの人々に知られていません。この記事では、タチ6の特徴、戦績、技術的意義について深く掘り下げ、日本の防空システムとレーダー技術の発展におけるその重要な役割を明らかにします。戦場を駆け巡った秘密兵器の真実を、今こそ紐解いていきましょう。

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もくじ
1. はじめに
2. タチ6の特徴
2.1 複数受信機式
2.2 探知距離
2.3 アンテナ
2.4 運用方法
3. タチ6の戦績
3.1 本土空襲の早期警戒
3.2 その他の戦例
4. タチ6の技術的意義
4.1 戦後のレーダー開発への影響
4.2 現代のレーダー技術への継承
5. むすび
参考資料

タチ6

1. はじめに

第二次世界大戦中に日本陸軍が開発・運用した超短波警戒機乙(乙号電探)の要地用バージョン、それがタチ6です。1943年から運用され、敵機の接近を早期に探知し、防空管制に情報を提供する役割を担いました。

本土空襲の早期警戒に大きく貢献したタチ6は、日本の防空システムにおいて重要な役割を果たしました。その技術は、戦後のレーダー開発にも影響を与えています。

本記事では、タチ6の特徴、戦績、技術的意義について詳しく解説していきます。

2. タチ6の特徴

2.1 複数受信機式

タチ6は、1つの送信機に対して複数の受信機をセットで配置することで、約90度の範囲をカバーしていました。これは、従来のレーダーよりも広い範囲を探知できるという大きな利点がありました。

具体的には、タチ6は4つの八木アンテナを組み合わせたアンテナを使用していました。各アンテナは、それぞれ異なる方向を向けるように調整されており、送信された電波が反射して戻ってくる方向を複数の方向から受信することで、敵機の位置をより正確に把握することができたのです。

この複数受信機式は、当時の技術としては画期的であり、タチ6の大きな特徴の一つと言えるでしょう。

利点

広い範囲を探知できる
敵機の位置をより正確に把握できる
電波妨害に強い

欠点

構造が複雑で、設置や運用に手間がかかる
コストが高い

まとめ

複数受信機式は、タチ6の性能を大きく向上させる重要な技術でした。この技術は、その後のレーダー開発にも大きな影響を与えました。

2.2 探知距離

約120kmという当時としては画期的な探知距離を誇ったタチ6は、日本の防空システムにおいて重要な役割を果たしました。

この距離は、当時の他のレーダーと比べて約2倍という長距離であり、敵機の早期発見を可能にしました。具体的には、B-29のような戦略爆撃機であれば、約1時間前に探知することができたと言われています。

タチ6の長い探知距離は、以下の要因によるものです。

高出力の送信機: 従来のレーダーよりも強力な送信機を使用することで、より遠くまで電波を送ることができました。
高感度の受信機: 微弱な電波信号を効率的に受信できる高感度の受信機を採用していました。
高性能なアンテナ: 指向性アンテナを用いることで、電波を特定の方向に集中させることができ、探知距離を伸ばしました。

これらの技術的な工夫により、タチ6は当時としては画期的な探知距離を実現しました。これは、日本の防空体制を強化し、敵機の攻撃から国民を守る上で大きな貢献をしました。

参考資料

https://he.wikipedia.org/wiki/%D7%A2%D7%96%D7%A8%D7%94:%D7%94%D7%95%D7%93%D7%A2%D7%95%D7%AA_%D7%9E%D7%A2%D7%A8%D7%9B%D7%AA
https://www.videoclip.bg/watch/700301_edinaisetorkata-sezon-1-epizod-1
https://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E5%A4%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E9%99%B8%E8%BB%8D%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E8%A3%85%E7%BD%AE

2.3 アンテナ

タチ6には、電波を発信・受信するためのアンテナが搭載されていました。

1 標準アンテナ

標準的なアンテナは、八木アンテナ4本を組み合わせたものが使用されました。八木アンテナは、指向性が強く、特定の方向からの電波を効率的に受信できる利点があります。タチ6では、4本の八木アンテナをそれぞれ異なる方向に向けて配置することで、約90度の範囲をカバーしていました。

2 指向性アンテナ

標準アンテナに加えて、指向性アンテナも開発されました。指向性アンテナは、さらに狭い範囲に集中して電波を発信・受信できる利点があります。タチ6では、指向性アンテナを特定の方向に敵機が接近する可能性が高いと判断された場所に設置することで、探知精度を高めました。

3 アンテナの種類による性能差

標準アンテナと指向性アンテナは、それぞれ異なる性能特性を持っていました。

標準アンテナ:
利点: 広範囲をカバーできる
欠点: 指向性が弱い
指向性アンテナ:
利点: 指向性が強い、探知精度が高い
欠点: 狭い範囲しかカバーできない

タチ6では、これらのアンテナを状況に応じて使い分けることで、効率的な電波探知を実現していました。

2.4 運用方法

タチ6は、固定式と移動式の2種類があり、それぞれ異なる運用方法で用いられました。

固定式

主に重要拠点に設置され、敵機の接近を早期に探知し、防空管制に情報を提供する役割を担いました。
設置場所は、飛行場、港湾、都市部など、敵機の攻撃目標となる場所が優先されました。
アンテナは、360度全方向を監視できるよう、八木アンテナ4本を組み合わせたものが設置されました。
電源は、商用電源または発電機を使用して供給されました。
操作員は、常にレーダー画面を監視し、敵機の接近情報を防空管制に報告する必要がありました。

移動式

野戦で使用され、部隊の移動に伴って敵機の状況を把握する役割を担いました。
車両に搭載されたため、機動性に優れており、迅速な展開が可能でした。
アンテナは、指向性アンテナが使用されることが多く、特定の方向の敵機を重点的に探知することができました。
電源は、車両のエンジン発電機を使用して供給されました。
操作員は、車両の運転とレーダー操作を同時に行う必要がありました。

固定式と移動式の比較

項目 固定式 移動式
設置場所 重要拠点 野戦
アンテナ 八木アンテナ4本 指向性アンテナ
電源 商用電源/発電機 車両エンジン発電機
機動性
展開速度 遅い 速い
監視範囲 360度 特定方向
操作員 2名以上 1名

 

                                     










      
   

     

 北九州上空での防空部隊邀撃タチ6からの情報に基づき、日本軍は直ちに迎撃態勢を整えました。北九州上空に展開していた戦闘機部隊が出撃し、B-29編隊を攻撃しました。この結果、B-29編隊は大きな損害を受け、一部は爆撃目標を変更することを余儀なくされました。タチ6の貢献タチ6の早期探知は、B-29による被害を最小限に抑えることに大きく貢献しました。もしタチ6がなければ、八幡空襲の被害はさらに甚大なものになっていた可能性があります。タチ6と本土空襲後の防空体制タチ6の活躍により、日本軍は本土空襲に対する防空体制を強化する必要性を認識しました。その後、より多くのタチ6が配備され、防空レーダー網の整備も進められました。まとめタチ6は、本土空襲の早期警戒において重要な役割を果たし、日本の防空体制強化に貢献しました。その技術は、戦後のレーダー開発にも影響を与えました。

3.タチ6の戦績

3.1本土空襲の早期警戒

タチ6は、本土空襲の早期警戒において重要な役割を果たしました。具体的には、以下の点において貢献しました。


1. B-29による八幡空襲での活躍

1944年(昭和19年)6月15日、米軍B-29による日本本土初空襲(八幡空襲)が行われました。この空襲において、済州島の慕瑟浦に配備されていたタチ6は、東シナ海上空を飛行接近中のB-29をいち早く探知し、北九州上空での防空部隊邀撃に大きく貢献しました。

2. 防空体制の強化

タチ6の活躍により、陸軍はB-29などの敵機の接近をより早く察知することができるようになりました。これにより、防空部隊はより効果的に迎撃態勢を取ることができ、本土空襲による被害の軽減に繋がりました。

3. レーダー技術の重要性

タチ6の成功は、レーダー技術が防空システムにおいていかに重要であるかを改めて示しました。この経験は、戦後のレーダー開発を加速させる原動力となりました。

4. タチ6の限界

しかし、タチ6には探知距離や精度などの限界もありました。そのため、より高性能なレーダーの開発が求められるようになりました。

5. その後のレーダー開発

タチ6で得られた技術的な知見は、その後のレーダー開発に大きく活かされました。具体的には、マイクロ波技術やパルスドップラーレーダーの開発などに貢献しました。

6. 現代の防空システム

現代の防空システムは、タチ6のような地上レーダーだけでなく、空中警戒管制機AWACS)や早期警戒機(AEW&C)などの様々なレーダーを組み合わせて運用されています。

7. タチ6の遺産

タチ6は、日本の防空システムとレーダー技術の発展に大きく貢献しました。その技術的な遺産は、現代の防空システムにも受け継がれています。

このように、タチ6は本土空襲の早期警戒において重要な役割を果たし、日本の防空システムとレーダー技術の発展に大きく貢献しました。

3.2 その他の戦例

タチ6は、八幡空襲以外にも、以下の戦例で活躍しました。

マリアナサイパン諸島方面の海戦: 1944年(昭和19年)6月19日、マリアナ諸島方面の海戦において、米空母機動部隊の接近を早期に探知し、日本艦隊の迎撃に貢献しました。
硫黄島攻略戦: 1945年(昭和20年)2月、硫黄島攻略戦において、米軍上陸部隊の動向を監視し、日本軍の防衛に役立てられました。
沖縄戦: 1945年(昭和20年)3月から8月にかけて行われた沖縄戦において、米軍機の来襲を早期に探知し、日本軍の防空態勢を強化するのに貢献しました。

これらの戦例以外にも、タチ6は各地で運用され、日本の防空に大きく貢献しました。

4. タチ6の技術的意義

4.1 戦後のレーダー開発への影響

タチ6は、戦後のレーダー開発に大きな影響を与えました。具体的には、以下の点において重要な役割を果たしました。

1. マイクロ波技術の進歩

タチ6は、当時としては画期的なマイクロ波技術を採用していました。この技術は、戦後のレーダー開発において広く活用され、小型化や高性能化に大きく貢献しました。

2. パルスドップラーレーダーの開発

タチ6は、パルスドップラーレーダーの原型となる技術を搭載していました。パルスドップラーレーダーは、従来のレーダーよりも高い精度で目標を捕捉することができ、現代の防空システムや航空管制システムに不可欠な技術となっています。

3. 電子戦技術の発展

タチ6は、敵機の電波を妨害する電子戦技術に対抗するための技術も開発しました。この技術は、その後の電子戦技術の発展に大きく貢献しました。

4. レーダーシステムの統合

タチ6は、複数のレーダーを組み合わせて運用するシステムを開発しました。この技術は、その後のレーダーシステムの統合に大きく貢献しました。

5. レーダー技術の民生への応用

タチ6で開発された技術は、気象レーダーや交通管制レーダーなど、様々な民生用レーダーの開発にも応用されました。

このように、タチ6は戦後のレーダー開発に多大な影響を与え、現代のレーダー技術の礎を築きました。

参考資料

https://he.wikipedia.org/wiki/%D7%A2%D7%96%D7%A8%D7%94:%D7%94%D7%95%D7%93%D7%A2%D7%95%D7%AA_%D7%9E%D7%A2%D7%A8%D7%9B%D7%AAhttps://www.videoclip.bg/watch/700301_edinaisetorkata-sezon-1-epizod-1https://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E5%A4%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E9%99%B8%E8%BB%8D%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E8%A3%85%E7%BD%AE

 

補足

峰竜太の父親が満州の電探兵であったという。

終戦間際子の電探が活躍したらしい、当時の最先端の武器なのかな。