水に浮くクルマ、水上を走るクルマについて、
水に浮くクルマとは
水に浮くクルマとは、水面に浮かぶことができるクルマのことです。水陸両用車とは異なり、水上を走行することはできません。あくまでも、水に沈まない構造になっているだけです。
水に浮くクルマのメリットは、以下の通りです。
- 水害時に避難に使用できる
- 水上での作業や救助活動に使用できる
- 水辺での観光やレジャーに使用できる
一方、デメリットは以下の通りです。
- 水陸両用車に比べて車両価格が高くなる
- 燃費が悪くなる
- 車体の重量が重くなる
水に浮くクルマの歴史
水に浮くクルマの歴史は古く、19世紀にはすでに実用化されていました。当時は、水上を走行するのではなく、水面に浮かぶだけのクルマが主流でした。
20世紀に入ってからは、水上を走行する水陸両用車も開発されるようになりました。しかし、水陸両用車は車両価格が高く、燃費も悪かったため、普及は進みませんでした。
近年では、電気自動車の普及により、水に浮くクルマの開発が再び活発化しています。電気自動車は燃費が良く、車両価格も安価になるため、水に浮くクルマの普及につながると期待されています。
水に浮くクルマの種類
水に浮くクルマには、大きく分けて2種類あります。
- 水陸両用車
水陸両用車は、水上と陸上で走行できるクルマです。水上では、船舶の免許を取得していなくても運転することができます。
- 水上クルマ
水上クルマは、水上のみ走行できるクルマです。船舶の免許を取得する必要があります。
水陸両用車は、水上を走行できるため、水害時の避難や救助活動に使用できます。また、水辺での観光やレジャーにも使用できます。
水上クルマは、水上のみ走行できるため、水上での作業や観光に使用できます。
水に浮くクルマの開発
水に浮くクルマの開発は、主に以下の2つの観点から進められています。
- 水に浮くための構造
水に浮くためには、車体の重量を水の浮力で支えることができる構造が必要です。そのため、車体の軽量化や、水を逃がすための工夫がされています。
- 水上を走行するための構造
水上を走行するためには、水面を蹴飛ばすための推進装置が必要です。また、水面からの衝撃を吸収するためのサスペンションも必要です。
水に浮くクルマの未来
水に浮くクルマは、災害時の避難や救助活動、水辺での観光やレジャーなど、さまざまな用途に使用できる可能性があります。
近年では、電気自動車の普及により、水に浮くクルマの開発が再び活発化しています。今後、水に浮くクルマの普及が進むことで、私たちの生活がより便利で安全なものになるでしょう。
水に浮くクルマの具体的な事例
以下に、水に浮くクルマの具体的な事例をいくつか紹介します。
- FOMM ONE
FOMM ONEは、日本のFOMM社が開発した超小型EVです。水に浮くだけでなく、時速3kmほどの速度で水上を走行することができます。
2018年にジュネーブモーターショーで初公開され、2021年10月から日本国内で販売されています。
FOMM ONEは、水上走行時には、前輪のモーターが水を後方に押し出すことで推進力を得ます。
FOMM ONEのスペックは、以下の通りです。
- 全長：2,990mm
- 全幅：1,395mm
- 全高：1,500mm
- 車両重量：630kg
- 最高速度：80km/h
- 航続距離：166km
- モーター：1基（前輪）
- 最高出力：20kW
- 最大トルク：150Nm
- バッテリー：リチウムイオン電池（24kWh）
FOMM ONEは、水害時の避難や救助活動、水辺での観光やレジャーなど、さまざまな用途に使用できる可能性があります。
FOMM ONEのメリットは、以下の通りです。
- 水に浮くため、水害時に避難に使用できる
- 水上を走行できるため、水辺での観光やレジャーに使用できる
- 小型で軽量なため、取り回しがしやすい
- 電気自動車のため、環境に優しい
FOMM ONEのデメリットは、以下の通りです。
- 車両価格が高い
- 水上走行時の速度が遅い
- 水上走行時の航続距離が短い
FOMM ONEは、まだ発売されて間もない車種であり、今後の改良によりさらに使いやすくなることが期待されています。
- Aquacar
Aquacarは、アメリカのSarcos Robotics社が開発した水陸両用車です。水上では時速50kmほどの速度で走行することができます。
出典
https://www.portageonline.com/articles/aqua-car-coming-to-portage-for-good-cause
2019年にラスベガスで開催されたCESで初公開され、2023年から販売を開始しています。
水上走行時には、車体の両側に設置されたプロペラが水を後方に押し出すことで推進力を得ます。
Aquacarのスペックは、以下の通りです。
- 全長：4,600mm
- 全幅：1,900mm
- 全高：1,700mm
- 車両重量：2,500kg
- 最高速度：100km/h
- 航続距離：320km
- モーター：2基（前輪1基、後輪1基）
- 最高出力：200kW
- 最大トルク：400Nm
- バッテリー：リチウムイオン電池（100kWh）
Aquacarは、水害時の避難や救助活動、水辺での観光やレジャーなど、さまざまな用途に使用できる可能性があります。
Aquacarのメリットは、以下の通りです。
- 水上を高速で走行できる
- 車内が広く、乗員や荷物を多く積載できる
- 環境に優しい
Aquacarのデメリットは、以下の通りです。
- 車両価格が高い
- 水上走行時の航続距離が短い
Aquacarは、まだ発売されて間もない車種であり、今後の改良によりさらに使いやすくなることが期待されています。
Aquacarの特徴は、以下の3つです。
- 水上走行時の速度が速い
Aquacarは、水上走行時の最高速度が50km/hと、他の水陸両用車に比べて速いことが特徴です。これにより、水害時の避難や救助活動に使用しやすくなります。
- 車内が広い
Aquacarの車内は、大人4人がゆったりと座れる広さがあります。また、荷室も広く、キャンプや釣りなどのレジャーに便利です。
- 環境に優しい
Aquacarは、電気自動車のため、環境に優しいのが特徴です。水上走行時には、二酸化炭素などの排出物がゼロになります。
Aquacarは、さまざまな用途に使用できる可能性を秘めた水陸両用車です。今後の普及が期待されています。
- SeaBubble
SeaBubbleは、フランスのSeaBubble社が開発した水上クルマです。水上では時速20kmほどの速度で走行することができます。
2017年にパリで初公開され、2020年からパリのセーヌ川で運航を開始しています。
水上走行時には、車体の両側に設置された水中翼が水を押し出すことで推進力を得ます。
SeaBubbleのスペックは、以下の通りです。
- 全長：2,500mm
- 全幅：1,500mm
- 全高：1,500mm
- 車両重量：450kg
- 最高速度：20km/h
- 航続距離：20km
- モーター：2基（前輪1基、後輪1基）
- 最高出力：10kW
- 最大トルク：200Nm
- バッテリー：リチウムイオン電池（20kWh）
SeaBubbleは、主に観光やレジャーに使用されています。また、水上タクシーや配送用途での使用も検討されています。
SeaBubbleのメリットは、以下の通りです。
- 水上を静かに走行できる
- 小型で取り回しがしやすい
- 環境に優しい
SeaBubbleのデメリットは、以下の通りです。
- 車両価格が高い
- 水上走行時の速度が遅い
- 水上走行時の航続距離が短い
SeaBubbleは、水上を静かに走行できることが特徴です。また、小型で取り回しがしやすいため、観光やレジャーに適しています。
SeaBubbleは、水上交通の新たな可能性を秘めた乗り物です。今後の普及が期待されています。
SeaBubbleの特徴は、以下の3つです。
- 水上を静かに走行できる
SeaBubbleは、水中翼によって水面を滑るように走行するため、水しぶきが少なく、騒音も小さいのが特徴です。これにより、観光やレジャーに適しています。
- 小型で取り回しがしやすい
SeaBubbleは、全長2,500mm、全幅1,500mmと小型で、取り回しがしやすいのが特徴です。これにより、狭い水路や港湾内でも運航することができます。
- 環境に優しい
SeaBubbleは、電気自動車のため、環境に優しいのが特徴です。水上走行時には、二酸化炭素などの排出物がゼロになります。
SeaBubbleは、さまざまな用途に使用できる可能性を秘めた水上クルマです。今後の普及が期待されています。
これらの水に浮くクルマは、まだ開発段階のものも多く、実用化されていないものもあります。しかし、今後の技術革新により、水に浮くクルマが私たちの生活に身近なものになっていくでしょう。
