EVインフラ 充電器閉鎖の背景と今後の展望

EVインフラ 充電器閉鎖について

 

EVインフラとは、電気自動車(EV)を走らせるために必要な充電設備やサービスのことです。EVインフラは、EVの普及に欠かせない要素であり、環境や経済にも大きな影響を与えます。しかし、近年、日本ではEVインフラの整備が遅れており、特に充電器の閉鎖が問題になっています。本記事では、EVインフラの現状と課題、充電器閉鎖の背景と対策について解説します。


 EVインフラの現状と課題
日本では、2020年末時点で約32万台のEVが登録されており、世界で第4位のシェアを持っています。しかし、EVの普及率はまだ低く、全自動車の約0.6%に過ぎません。これは、欧米や中国などと比べてEVインフラが十分に整備されていないことが一因です。

EVインフラには、主に以下の3つの種類があります。

- 普通充電器:200Vの交流電源を利用し、約6~8時間で満充電できる。
- 急速充電器:直流電源を利用し、約30分で80%程度まで充電できる。
- 超急速充電器:高圧直流電源を利用し、約10分で80%程度まで充電できる。

これらの充電器は、公共施設や商業施設、道路沿いや高速道路上などに設置されています。しかし、日本では充電器の数が不足しており、特に急速充電器や超急速充電器が不足しています。2020年末時点で、日本全国に約3万台の普通充電器、約2.7万台の急速充電器、約1.5万台の超急速充電器が設置されています。これは、1台のEVあたり0.09台の普通充電器、0.08台の急速充電器、0.05台の超急速充電器という割合です。これに対して、欧州では1台のEVあたり0.12台の普通充電器、0.09台の急速充電器が設置されており、中国では1台のEVあたり0.29台の普通充電器、0.28台の急速充電器が設置されています。日本は国際的に見てもEVインフラが遅れていることがわかります。

また、日本では充電器の稼働率も低く、平均して1日あたり約2回しか利用されていません。これは、充電器の場所や料金がわかりにくいことや、互換性や安全性が確保されていないことなどが原因です。さらに、コロナ禍による需要減やメンテナンス費用なども影響しており、充電器の閉鎖が相次いでいます。2020年には、約1万台の充電器が閉鎖されました。これは、全充電器の約10%に相当します。充電器の閉鎖は、EVユーザーの利便性や信頼性を低下させるだけでなく、EVの普及を阻害する恐れがあります。

 充電器閉鎖の背景と対策
充電器閉鎖の背景には、主に以下の3つの要因があります。

- 充電器の採算性が悪いこと
- 充電器の設置や運営に関する規制や支援が不十分なこと
- 充電器の利用者や事業者間のコミュニケーションが不足していること

まず、充電器の採算性が悪いことは、充電器の稼働率が低く、収入がコストを上回らないことに起因します。充電器のコストには、設置費用やメンテナンス費用、電力費用などが含まれます。特に、急速充電器や超急速充電器は高価であり、高圧配電線や変圧器などの設備も必要です。一方、充電器の収入は、利用料金や広告収入などから得られます。しかし、利用料金は競争力を高めるために低く抑えられており、広告収入も限られています。そのため、充電器事業者は赤字に陥りやすく、閉鎖を余儀なくされる場合があります。

次に、充電器の設置や運営に関する規制や支援が不十分なことは、充電器事業者の負担を増やし、投資意欲を減退させることにつながります。充電器事業者は、地方自治体や道路管理者などの許可を得る必要がありますが、その手続きは複雑で時間がかかります。また、充電器事業者は、消防法や建築基準法などの法令を遵守する必要がありますが、その基準は明確ではありません。さらに、充電器事業者は、国や地方自治体からの補助金や税制優遇などの支援を受けることができますが、その対象や条件は限定的です。これらの規制や支援は、充電器事業者にとって不透明で不安定であり、リスクを高めます。

最後に、充電器の利用者や事業者間のコミュニケーションが不足していることは、充電器の需要と供給のバランスを崩し、無駄な設置や閉鎖を招くことになります。充電器の利用者は、充電器の場所や料金や空き状況などを知ることができますが、それらの情報は分散しており、統一的に管理されていません。また、充電器事業者は、利用者のニーズやフィードバックを把握することが困難であり、充電器の運営や改善に活かすことができません。

このような状況を改善するためには、充電器の利用者や事業者が互いに情報を共有し、協力する仕組みが必要です。例えば、充電器の利用者は、自分が利用した充電器の評価や感想を投稿することで、他の利用者や事業者に参考になる情報を提供できます。また、充電器事業者は、利用者からの評価や感想を受け取ることで、充電器の品質やサービスを向上させることができます。さらに、充電器の利用者や事業者は、オンラインやオフラインで交流することで、互いの理解を深めたり、意見交換したりすることができます。

このようにして、充電器の利用者や事業者間のコミュニケーションを促進することは、充電器の需要と供給のバランスを調整し、無駄な設置や閉鎖を防ぐだけでなく、充電器の利便性や満足度を高めることにもつながります。

とはいえ

EVを購入したら、途中で充電を考えないといけなく、出かけたら家に帰って来れない危険性をはらみながらとても乗りたくない。

はらはらしながらそう安くもないEVをとても乗りたくない。

EVどころか日本はガソリン車の新車をバンバン出してる。

納車まで数年待ちとか

このやる気のないEV転換

中国、欧米に差をつけられもう追いつかなくなってしまったのかな。