【必見】BRICS加盟で得られるメリットとは?経済成長・国際影響力・南南協力…加盟国が目指す未来

BRICSになぜ加盟するのかについて

 

BRICSになぜ加盟するのか

タイ、マレーシアが BRICS加盟に舵を切ったことは、米国のASEAN戦略は、ASEAN諸国の自主性を尊重せず、中国との対抗にばかり注力したことが失敗の主な原因と考えられます。今後は、ASEAN諸国のニーズを理解し、信頼関係を築いていくことが重要です。ジャイアンアメリカにいじめられる日本、誰もついてこないよな。

目次

1. はじめに
2. BRICSの概要
3. BRICS加盟の理由
    3.1 経済成長の促進
    3.2 国際的な影響力拡大
    3.3 南南協力の促進
    3.4 個別事情の改善
4. 結論

 


BRICS加盟の理由:多角的な視点から考察

1. はじめに

近年、国際情勢においてBRICSの存在感が急速に高まっています。2009年に結成されたBRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5つの新興国・途上国で構成される国際協力枠組みです。当初は、国際金融危機後の世界経済立て直しに向けた協力として注目されましたが、近年では経済協力にとどまらず、政治、外交、安全保障など幅広い分野での協力を推進しています。

本稿では、BRICSが国際社会で注目を集めている理由について、多角的な視点から考察します。特に、加盟国にとってのメリットに焦点を当て、経済成長、国際影響力、南南協力、個別事情の改善という4つの側面から分析します。

2. BRICSの概要

BRICSは、2009年にブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国首脳会議が開催されたことをきっかけに結成されました。その後、2010年に南アフリカが加盟し、現在の5カ国体制となりました。

BRICS加盟国の共通点は、いずれも人口が多く、経済規模が大きい新興国・途上国であることです。2023年には、加盟国全体のGDPが世界全体の約40%を占めるまでに成長しました。

3. BRICS加盟の理由

BRICS加盟国にとって、加盟には様々なメリットが存在します。以下では、その中でも特に重要な4つの側面について説明します。

3.1 経済成長の促進

BRICS加盟国は、加盟国同士の貿易・投資拡大、共同プロジェクトへの参画を通じて、自国の経済成長を促進することができます。特に、インフラ整備、情報通信技術、エネルギーなどの分野における協力が期待されています。

具体例

中国は、他のBRICS諸国へ積極的にインフラ投資を行っており、道路、港湾、鉄道などの建設プロジェクトを支援しています。
インドは、IT技術に強みを持つ企業が多く、他のBRICS諸国との間で共同開発プロジェクトを進めています。
ロシアは、豊富なエネルギー資源を有しており、他のBRICS諸国へ安定的なエネルギー供給を行っています。

3.2 国際的な影響力拡大

BRICSは、世界経済の約40%を占める巨大な経済圏です。加盟国は、国際舞台における発言力を強化し、自国の利益をより効果的に追求することができます。具体的には、国際金融制度改革、貿易ルール改革、地球規模課題への取り組みなどの分野で積極的な役割を果たすことが期待されています。

具体例

BRICS諸国は、国際通貨基金IMF)や世界銀行などの国際金融機関の改革を訴えており、途上国や新興国の発言力強化を求めています。
また、BRICS諸国は、世界貿易機関WTO)での貿易ルール改革にも積極的に取り組んでおり、自国の輸出促進に繋がるルール作りを目指しています。
さらに、BRICS諸国は、気候変動や貧困問題などの地球規模課題への取り組みにおいても重要な役割を果たしており、国際社会における協調を呼びかけています。

3.3 南南協力の促進

BRICSは、開発途上国新興国を中心とした「南南協力」の推進母体として期待されています。加盟国は、自国の経験や知見を共有し、他の開発途上国新興国の発展を支援することができます。具体的には、技術移転、人材育成、投資促進などの分野で協力を進めていくことが期待されています。

具体例

中国は、アフリカ諸国へ積極的に技術移転を行っており、農業、医療、教育などの分野で支援を行っています。
インドは、他の開発途上国新興国向け奨学金制度を設けており、人材育成を支援しています。
ブラジルは、他のBRICS諸国と共同で投資ファンドを設立しており、開発途上国新興国への投資を促進しています。

3.4 個別事情の改善

経済規模が小さい国にとって、BRICS加盟は自国経済の存在感を高め、国際的な舞台における発言力を強化する機会となります。また、政治体制が不安定な国にとって、BRICS加盟は国際社会からの承認を得て、自国体制の安定化を図る効果が期待できます。さらに、地理的に孤立している国にとって、BRICS加盟は他の加盟国との関係を強化し、国際社会との繋がりを深める機会となります。

具体例

南アフリカは、BRICS加盟を通じて自国の国際的なプレゼンスを向上させ、アフリカ大陸におけるリーダーシップを強化することを目指しています。
エジプトは、BRICS加盟を通じて中東地域における影響力を拡大し、経済発展を促進することを目指しています。

4. 結論

BRICS加盟には、経済成長促進、国際影響力拡大、南南協力促進、個別事情の改善など、様々なメリットが存在します。加盟を検討している国にとって、これらのメリットを自国の状況と照らし合わせ、慎重に判断していくことが重要となります。

なお、2023年8月には、BRICSは加盟国を拡大し、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビアアラブ首長国連邦UAE)の6カ国を新たに加盟国として迎えることを決定しました。今後、BRICSはさらに拡大し、国際社会における影響力を増していくことが予想されます。

BRICS加盟の今後

BRICSは、今後も国際社会における存在感を増していくことが予想されます。加盟国間の経済協力が深化していくだけでなく、政治、外交、安全保障など幅広い分野での協調も進展していく可能性があります。

BRICSの今後の動向は、国際社会の秩序やパワーバランスに大きな影響を与える可能性があり、世界中から注目されています。

参考情報

https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/01/ee629e119cd8f6ac.html
https://brics2023.gov.za/
https://en.wikipedia.org/wiki/BRICS