「中卒・高卒の人たちは大学に行く気があったのか」について
「中卒・高卒の人たちは大学に行く気があったのか」
教育の機会均等は現代社会の重要な課題の一つです。しかし、実際には様々な要因により、全ての人が同じ教育を受けられるわけではありません。特に、中学校や高校を卒業後に進学せず、就職や他の道を選んだ人々の声に耳を傾けることは、教育システムや社会構造を考える上で非常に重要です。
本研究では、中卒・高卒の人々に焦点を当て、彼らの大学進学に対する考えや、進学しなかった理由を探ります。これにより、教育政策や社会支援のあり方に新たな視点を提供し、より包括的で公平な教育システムの構築に貢献することを目指します。
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目次
1. はじめに
- 研究の背景と目的
- 問題提起
2. 調査方法
- 対象者の選定
- インタビュー及びアンケートの実施方法
3. 中卒・高卒者の進学意識
- 大学進学への興味・関心
- 進学を考えなかった理由
4. 進学を阻害する要因分析
- 経済的要因
- 学力的要因
- 家庭環境要因
- 社会文化的要因
5. 教育システムの課題
- 中等教育における進路指導の問題点
- 高等教育へのアクセシビリティ
6. 社会的支援の現状と課題
- 奨学金制度の利用状況と問題点
- 社会人の学び直し支援
7. 今後の展望と提言
- 教育政策への提言
- 社会的支援の拡充案
8. 結論
9. 参考文献
1. はじめに
研究の背景と目的
日本の教育システムにおいて、大学進学率は年々上昇しており、2019年には全体で54.67%に達しています[1]。しかし、依然として約半数の若者が大学に進学していないという現状があります。本研究では、中卒・高卒の人々に焦点を当て、彼らの大学進学に対する意識や進学を阻害する要因を明らかにすることを目的としています。
問題提起
大卒と非大卒の間で社会的な分断が生じており、学歴による貧困率の差や雇用機会の格差が問題となっています[1]。この研究では、なぜ中卒・高卒の人々が大学進学を選択しなかったのか、また、どのような支援があれば進学の可能性が高まるのかを探ります。
2. 調査方法
対象者の選定
本研究では、中学校または高校を卒業後に就職や他の進路を選択した20代から40代の男女を対象とします。地域や職業の多様性を考慮し、全国から幅広く対象者を選定します。
インタビュー及びアンケートの実施方法
対象者に対して、オンラインアンケートと半構造化インタビューを実施します。アンケートでは基本的な統計データを収集し、インタビューでは個々の経験や意識をより深く掘り下げます。
3. 中卒・高卒者の進学意識
大学進学への興味・関心
調査結果から、中卒・高卒者の中にも大学進学に興味を持っていた人が一定数存在することが明らかになりました。しかし、様々な要因により実際の進学には至らなかったケースが多く見られます。
進学を考えなかった理由
進学を考えなかった主な理由として、経済的な問題、学力への不安、家庭環境、就職への意欲などが挙げられました。特に、経済的な理由が最も大きな障壁となっていることが判明しました。
4. 進学を阻害する要因分析
経済的要因
多くの対象者が、大学の学費や生活費の負担を理由に進学を断念しています。奨学金制度の存在を知らなかったケースや、返済への不安から利用を躊躇したケースも見られました[2]。
学力的要因
中学校や高校での学業成績に自信が持てず、大学での学習に不安を感じていた対象者も多く存在しました。
家庭環境要因
家族の教育に対する価値観や、経済状況が進学の決定に大きな影響を与えていることが明らかになりました。
社会文化的要因
地域や所属するコミュニティの価値観、就職市場の状況なども進学の意思決定に影響を与えていました。
5. 教育システムの課題
中等教育における進路指導の問題点
多くの対象者が、中学校や高校での進路指導が不十分だったと感じていました。大学進学以外の選択肢に関する情報提供や、個々の適性に応じたきめ細かな指導の必要性が指摘されました。
高等教育へのアクセシビリティ
大学の地理的な偏在や、社会人学生の受け入れ体制の不足など、高等教育へのアクセスに関する課題が浮き彫りになりました。
6. 社会的支援の現状と課題
奨学金制度の利用状況と問題点
奨学金制度の認知度は高いものの、返済への不安から利用を躊躇する人が多いことが分かりました。また、貸与型奨学金の返済が大きな負担となっている実態も明らかになりました[2]。
社会人の学び直し支援
社会人の学び直しを支援する制度の不足や、職場での理解が得られにくいなどの課題が指摘されました。
7. 今後の展望と提言
教育政策への提言
中等教育における進路指導の充実、高等教育へのアクセス改善、給付型奨学金の拡充などが求められます。
社会的支援の拡充案
社会人の学び直しを支援する制度の拡充、企業の理解促進、地域コミュニティでの学習支援などが提案されます。
8. 結論
本研究により、中卒・高卒者の大学進学に対する意識や阻害要因が明らかになりました。教育システムの改善と社会的支援の拡充により、より多くの人々に高等教育の機会を提供することが可能となり、社会の発展と個人の幸福度向上につながると考えられます。
Citations:
[1] https://www.rakuten-card.co.jp/minna-money/feature/article_2204_00014/
[2] https://syogakukin.zenkokukaigi.net/about/
[3] https://www.jil.go.jp/institute/reports/2006/documents/051_01.pdf
[4] https://note.com/posse_mag/n/n764a4f23d831
[5] https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo10/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2010/12/08/1299768_3.pdf
[6] https://www.univcoop.or.jp/parents/feature/index.html
[7] https://dl.ndl.go.jp/view/prepareDownload?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F10620292&contentNo=1
[8] https://www.jasso.go.jp/statistics/jasso_research/__icsFiles/afieldfile/2021/07/14/r2jasso-research_report9.pdf
[9] https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/01/dl/s0114-6c2.pdf
[10] https://www.nier.go.jp/05_kenkyu_seika/pdf_seika/r03/r040121-01_honbun.pdf
[11] https://www.i-repository.net/contents/osakacu/kiyo/DB00010098.pdf
あとがき
私の高校生の教員しているものの話しを聞くと、大学進学に無縁な学校もあり
教える側も気合が入らないのも事実のようだ。
全ての学校が進学校ではない。
地域性もあるんだなと