夜勤は寿命を10年縮める?その原因と対策を解説

夜勤は10年寿命を縮めるについて

 

夜勤は10年寿命を縮める

近年、夜勤をする人が増えています。医療や介護、製造業、交通機関など、さまざまな業界で夜勤が求められるようになったためです。しかし、夜勤には、健康や寿命に悪影響を及ぼす可能性があるという懸念もあります。

 

出典

 

https://square.nurse-senka.jp/articles/150004919

 

もくじ

1. 夜勤とは

2. 夜勤が寿命を縮める理由

 2-1 睡眠不足や疲労

 2-2 ストレス

 2-3 がんリスクの増加

3. 夜勤を減らす、もしくは避ける

 3-1 十分な睡眠をとる

 3-2 バランスのよい食事をとる

 3-3 適度な運動をする

4 まとめ

 

1.夜勤とは

夜勤とは、通常の勤務時間帯である午前9時から午後5時以外に勤務する時間帯を指します。主に、病院や介護施設、工場などで行われており、看護師や介護士、工員などが夜勤を担っています。

夜勤の定義は、労働基準法第37条で「午後10時から午前5時まで」と定められています。また、深夜労働時間帯に労働した従業員には、深夜手当として25%以上の割増賃金を支払わなければなりません。

夜勤は、24時間稼働が必要な業種や、夜間にしか作業できない業種において、欠かせない働き方です。しかし、夜勤は体内時計を狂わせ、睡眠不足や疲労、ストレスなどの原因となり、健康に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。

2. 夜勤が寿命を縮める理由

 2-1 睡眠不足や疲労

人は、日中活動して夜に眠る、という体内時計を持っています。夜勤をすると、この体内時計が狂ってしまい、睡眠不足や疲労につながります。

睡眠不足や疲労は、免疫力の低下や、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • 免疫力の低下

睡眠不足や疲労によって、免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

睡眠不足や疲労によって、血圧や血糖値が上昇し、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。

  • 糖尿病のリスク上昇

睡眠不足や疲労によって、インスリン抵抗性が高まり、糖尿病のリスクが高まります。

夜勤をしなければならない場合は、十分な睡眠をとり、疲労をため込まないようにすることが重要です。

夜勤明けは、できるだけ早く寝て、7〜8時間の睡眠をとりましょう。また、休日は、ゆっくりと休息をとり、疲労を回復させましょう。

 

 2-2 ストレス

夜勤は、通常の生活リズムとは異なるため、ストレスを感じる人が多いと言われています。ストレスは、免疫力の低下や、心身の病気の原因となります。

 

 2-3 がんリスクの増加

夜勤を長期間続けると、がんリスクが高まる可能性があるという研究結果があります。

世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、2007年に夜勤を、ヒトに対して「おそらく発がん性がある」と分類しました。

夜勤ががんリスクを高める原因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 体内時計の乱れ

人は、日中活動して夜に眠る、という体内時計を持っています。夜勤をすると、この体内時計が乱れ、メラトニンなどのホルモンの分泌が乱れます。メラトニンは、がん細胞の増殖を抑える働きがあると言われています。

  • 遺伝子発現の変化

夜勤をすると、遺伝子発現に変化が生じ、がん細胞の増殖を促す可能性があります。

  • 免疫力の低下

睡眠不足や疲労は、免疫力の低下を招きます。免疫力が低下すると、がん細胞を攻撃する力が弱まり、がんの発症リスクが高まります。

夜勤をしなければならない場合は、十分な睡眠をとるなど、健康に配慮することが大切です。

3 夜勤を減らす、もしくは避ける

 3-1 十分な睡眠をとる

 

夜勤明けは、できるだけ早く寝て、十分な睡眠をとりましょう。夜勤は、体内時計を狂わせ、睡眠不足や疲労につながります。睡眠不足や疲労は、免疫力の低下や、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。

十分な睡眠をとるためには、以下のことに注意しましょう。

  • 夜勤明けは、午前中に寝る

夜勤明けは、日中に寝るのが理想的です。体内時計をリセットし、夜に眠りやすくすることができます。

  • 夜勤中は、仮眠をとる

夜勤中は、2時間程度の仮眠をとると、睡眠不足を解消することができます。仮眠は、午前3時から午前5時の間にとると、効果的です。

  • 寝る前の過ごし方を工夫する

寝る前には、スマホやパソコンの画面を見ないようにしましょう。また、お風呂やストレッチで体を温めて、リラックスした状態で寝るようにしましょう。

十分な睡眠をとることで、夜勤の負担を軽減し、健康を維持することができます。

 3-2 バランスのよい食事をとる

夜勤をすると、通常の生活リズムとは異なるため、食事の時間が不規則になりやすくなります。また、疲労やストレスで食欲が落ちてしまうこともあります。そのため、栄養バランスが偏った食事になりやすく、健康への悪影響を及ぼす可能性があります。

夜勤をする場合は、以下のことに気をつけながら、バランスのよい食事を心がけましょう。

  • 毎日3食を規則正しくとる

夜勤前は、体内時計のリズムを整えるために、朝食をしっかり食べましょう。夜勤中は、空腹を避けるために、小腹がすいたら間食をとるのもよいでしょう。夜勤明けは、できるだけ早く昼食をとり、十分なエネルギーを補給しましょう。

  • 主食、主菜、副菜をバランスよくとる

主食、主菜、副菜をバランスよくとることで、必要な栄養素をバランスよく摂ることができます。主食は、ご飯やパン、麺類など、炭水化物が豊富なものを選びましょう。主菜は、肉、魚、卵、大豆製品など、たんぱく質が豊富なものを選びましょう。副菜は、野菜やきのこ、海藻など、ビタミンやミネラルが豊富なものを選びましょう。

  • 脂質や糖質の摂りすぎに注意する

夜勤中は、ついつい脂質や糖質の多い食事をとりがちです。しかし、脂質や糖質の摂りすぎは、肥満や生活習慣病のリスクを高めるため、注意が必要です。

夜勤をしても、健康的な食生活を心がけることで、健康を維持することができます。

 3-3 適度な運動をする

適度な運動は、体力や免疫力を維持するのに役立ちます。夜勤をすると、体内時計が狂って睡眠不足や疲労が蓄積しやすくなります。適度な運動をすることで、体内時計をリセットして、睡眠の質を向上させることができます。また、運動によって分泌されるエンドルフィンには、ストレスを軽減する効果もあります。

夜勤をする場合の運動の具体的な方法としては、以下のようなものが考えられます。

  • ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動
  • 筋トレやヨガなどの筋力トレーニン
  • 水泳やダンスなどのリズム運動

運動の頻度は、週に2〜3回、1回30分程度が目安です。また、運動の強度は、息が上がりすぎない程度にしましょう。

夜勤明けは、体が疲れているため、無理のない範囲で運動をしましょう。また、運動後は、しっかりと水分補給と栄養補給をしましょう。

4 まとめ

夜勤は、睡眠不足や疲労、ストレスなどの原因となり、寿命を縮める可能性があると言われています。夜勤を減らす、もしくは避けることが、寿命を延ばすためには重要です。